サクシード2中学校国語から高等学校国語へ-072/81page

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実践演習 「思考のアプローチ」

(1)高校入試問題から
 福島県を含む全国の公立高等学校の入試の作文においては、思考力・判断力そして的確な表現力が求められる問題が出題されています。普段から自分なりのものの見方・考え方をもつとともに、「自分はこう考える」という主体的な態度をもつことが大切になります。出題の形式にはいくつかの型があります。

■文章要約型
▼「ものを大切にすることは、自分を大切にすること」であるという内容を挙げて自分の考えを書く。(平成七年度福島県)
▼「ほしいものがすぐに手に入ることと豊かさ」について書く。(平成十年度和歌山県)
・この型の問題では、筆者の考えを適切に理解し、要約する力が必要になります。そして、筆者の考えに対して、
自分はこのように考えるということを体験や身近な例を引いて書くことが必要です。

■課題作文型
▼「千里の道も一歩から」という言葉について、体験と感想を二段落構成で書く。(昭和六三年度福島県)
▼「ものを見る」ということについて、体験や見聞、感想や意見を分けて書く。(平成十年度石川県)
・この型の問題では、自分の体験をもとにして一般化したり、体験の価値や意味を問い返す姿勢が求められます。

■グラフ・図表型
▼情報化についてのグラフを見て、自分の考えや意見を書く。(上欄参照)(平成十一年度福島県)
▼小学生がよくする遊びについての表を見て、自分の考えを書く。(平成十年度宮城県)
・この型では、グラフの特徴を読みとることと、その特徴に対して、原因や理由を考察する思考力が求められます。

■ディベート型
▼「漫画を読むことは、読書に含まれる。」という意見に対して、読書経験を振り返り、賛成か反対かを明確にして自分の考えを書く。(平成十年度山形県)
▼A君「本はゆっくり読んでじっくり味わうほうがいい」B君「本ははやくたくさん読むほうがいい」というどちらかの立場に立って、自分の意見と相手への反駁を書く。(平成十年度鹿児島県)
・この型では、立場を選択することと、それについての根拠を明らかにするという思考力や表現力が求められます。


●平成十一年度入試より(福島県)

 次のグラフを見て、気づいたことと、そのことについての考えや意見を、あとの条件に従って書きなさい。
社会の情報化が進むにつれて、どのように生活が変わっていくか

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