サクシード2中学校数学から高等学校数学へ-018/69page

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3 共通因数でくくってから約分すること(中3「2次方程式」)
関連:前 約分(小5),式の計算(中1)後 高校の分数計算,分数式(数3)

1 つまずきの内容
中学3年の2次方程式において解の公式を学習する。公式を利用する際,約分が必要になる場合があるが,次のような誤りが多くみられる。
誤答例1)
このつまずきは,分数の通分などにみられる誤りと共通しているものがある。中学校では,分子を2でくくってから約分するということはしないので,高校に入ってから,複雑な分数や分数式の計算などで,つまずきが表面化する。

2 つまずきの分析
(1)小5で学習した約分の操作だけが知識として残り,約分の本質が理解されていない。
a×c/b×c=a/b(分子分母を同じ数で割っても,もとの分数に等しい。)

(2)中1の文字式の計算で学習した,分子を1つにまとめて考えることの理解や定着がなされていない。

以上の2つの原因が根本にあってつまずきが起きると考えられる。

3 つまずきへの対策
まず,生徒のつまずきの内容を分析した上で,つまずきは様々な方法で解決できることを示し,この様々な方法の中で「共通因数でくくってから約分すること」が有用であることを生徒に理解させる。

(1)分数を÷を使って表し,( )内の計算が除法に優先することを確認する。(→中1で)
四則計算においてかっこ内の計算が優先する原則に基づき,分子にある4と分母の2では約分はできないことを確認する。

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