サクシード2中学校数学から高等学校数学へ-037/69page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

3 グラフが通る2点が与えられた1次関数を求めること(中2「1次関数」)
関連:前 文字と式,連立方程式,座標とグラフ(中1) 後図形と方程式(数2)

1つまずきの内容

例題1)グラフが2点(-3,-6),(9,2)を通る1次関数を求めよ。
2)x=-2のときy=8,x=2のときy=2となる1次関数を求めよ。

(1)座標や関数の意味がわからない。
問題に出てくる2点の座標を表す数などが何を示すのか,aやbに当たる定数なのか,xやyに当たる変数なのかなどの意味がよくわかっていない。

(2)連立2元1次方程式を解くことができない。


2 つまずきの分析
(1)y=ax+bという1次関数の式における変数と定数といった文字の使い分けについて,よく理解できていない。

(2)関数の変化の割合が直線の傾きと同じであることがよく理解できていない。また,グラフから傾きを求めることができない。

(3)連立方程式がつくれなかったり,できても計算力不足のために途中で間違ってしまう。


3 つまずきへの対策
(1)文字の使い分けとその意味を明確に区別して理解させる。(→中,高ともに)
変数:関数y=3xのx,yのように,式の中で変化していろいろな値をとる数
定数:関数y=axやy=ax+bのa,bのように式の中で値が変化しない数の代表として扱われている数

(2)1次関数y=axにおいて,定数a,bの持つ意味をしっかり理解させる。(→中2で)
xの係数a→ 1)変化の割合 2)(yの増加量)÷(xの増加量)
3)xの増加量が1のときのyの増加量 4)グラフの直線の傾き
定数項b→1)定数の部分 2)x=0のときのyの値
3)グラフがy軸と交わる点(0,b)のy座標 4)グラフの切片

(3)連立2元1次方程式の解き方をもう一度確認する。(→中,高ともに)
1次関数を求める問題では,生徒の計算力の差がはっきりと表れてくることが結果として示されている。これに対して,練習問題の数をこなすことで定着を図るだけではなく,連立2元1次方程式の意味や解き方をもう一度確認する指導が大切である。

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

Copyright (C) 2000-2001Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。