この「学習に関するアンケート」によれば、高等学校の授業を難しいと感じている生徒は8割以上にのぼっています。また、中学校と高等学校の授業を比較したときに、どちらが楽しいですかという質問に対して、高等学校と回答した生徒の割合は15%、中学校と応えた生徒は59%でした。この点からも、中学校から高校に進学した生徒の多くが「楽しさ」という面では満足していないことが分かります。
また、どのような授業を期待するかという質問に対する回答を見ると、次のような結果が表れています。

Ｑ　あなたは先生にどのような授業を期待しますか?
ア　分かりやすい授業(51%)
イ　楽しい授業(26%)
ウ　自分の進路に応じた授業(1%)
エ　授業以外に様々な話をしてくれる授業(10%)
オ　模試や入試で点数をとれるコツを教えてくれる授業(6%)
カ　発表やグループ学習を取り入れた動きのある授業(3%)
キ　その他(3%)

この結果から、「分かりやすく」「楽しい」授業を生徒が望んでいることが分かります。そして、「授業以外に様々な話をしてくれる授業」「発表やグループ学習を取り入れた授業」へも期待していることが分かります。
また、中学校と高校の授業の違いについて、生徒自身がなんらかのとまどいを感じているとともに、高校の授業にも改善の工夫を求めていることも示唆しています。

Ｑ　入学当初、高校の授業にとまどいを感じましたか?
アはい(26%)
イいいえ(74%)
<アと答えた生徒の意見>
・なんとなく授業のスピードにおいていかれるような感じがした
・特に英語の授業形態が中学校と全く異なっていた
・黒板に丁寧に書いてくれなくて、口頭の説明をノートに書くのがつらい
・先生が一人で勝手に授業を進めていく感じがした

Ｑ　中学校と高校の授業の違いについて気づいたことは？
・中学校では楽しく分かりやすい授業だったが、高校では難しい
・中学校ではみんなが理解できるまで教えてくれたが、高校ではどんどん進んでいく感じがする
・中学校ではグループ学習や共同作業が多かったが、高校では一人一人で考えさせられることが多い
・中学校では大まかな内容の授業が多かったが、高校では一つの内容について深く学ぶことが多い
〔対象:高校1年生234名実施時期:平成11年7月〕