中・高連携のために-006/136page
◆「学習に関するアンケート」の結果の考察
高校の授業は難しいと感じている生徒が9割近くを占めており、普段の授業の中で、生徒が学習に対して不安を抱いていることが浮き彫りになっています。
また、中学校のほうが楽しいと感じている生徒が大半をしめています。このことを現実としてしっかり受け止め、中学校の授業の実態を高校の教員として知ることが大切です。生徒の求めている授業とは、分かりやすく、楽しい授業であり、深く考えさせる授業でもあります。教科以外に様々な話をしてくれる授業という項目を選んだ生徒を含めて考えると、生徒は、飽きさせない、分かりやすい授業を望んでいると考えられます。そのためにも、教員自身が日々の授業の改善を図るとともに、人間的な魅力をもって授業を進めることが大切になります。
◆授業改善のために―アンケート結果からみた問題点と解決について―
高校1年生を対象にしたアンケート結果をもとにして、高校の教員の立場から、授業改善を図るための視点としては、次のような内容が考えられます。
□中学校では、みんなが理解ずるまで教えてくたたが、高校ではどんどん進んでいくようだが…
→50分の授業の中で、生徒の興味・関心を引き出し、少しでも生徒の理解を促すための方法を研究すべきでしょう。また、生徒の質問を気軽に受けたり、授業以外の時間を見つけて生徒の疑問に答える等の手だてを講じていくことも大切です。
□中学校では、死生がプリントを用意してくれたが、高校ではノートに書くとが多いが…
→もちろん、高校の教員でも周到なプリントを用意している教員も多いのですが、教材研究、プリント、学習教具等について、中学校の授業に学ぶ点は多いといえます。教科書をそのまま教えるということではなく、教科書で教えるという観点から、生徒一人一人の理解度を高めるための工夫が必要です。
□中学校では、積極的に手を挙げて発表するが、高校ではどちらかというと発表の機会が少ないようだが…
→中学校では、生徒の興味・関心を評価する一つの方法として、生徒の自主的な発表や発言を重んじています。高校でも、主体的な学習態度を養うためにも、生徒が積極的に意見を発表する場を確保することが必要です。
◆教員が生徒の学習歴を知ることの重要性
生徒の学習に対するつまずきを減らし、学習への興味・関心を育てていくためには、学習内容の高度化に配慮をするとともに、学習内容の系統性と指導方法についての理解が不可欠です。そのためにも、中学校においては、高校の学習についての方向性を踏ま
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