中・高連携のために-011/136page

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2 中・高の学習指導の相違点は何か?

◆生徒の実態に応じた様々な授業形態

生徒が中学校から高校へ入学してとまどう一つの原因として、指導形態(授業形態)の違いがあげられます。
中学校では、どちらかというと、一斉授業やグループ、ペア、小集団による学習、ディベート等、学ぶ内容に応じて学習形態が工夫されています。
一方、高等学校では、プリントや資料を活用する場合も多いのですが、学習内容が多く、学習進度がはやくならざるを得ないという事情もあって、どちらかというと板書中心の一斉授業が多くなっているようです。生徒の理解を図るためには、高校においても、一斉指導のみでなく、グループでの話し合い、相互添削指あるいは課題解決的な学習等を取り入れることなどの指導形態の工夫により、生徒の学習がスムーズに進められるようにすることが大切です。
また、中学校の学習では、授業の導入に工夫がみられ、具体的な器具等を用いて生徒の学習意欲を引き出すこと等が行われています。例えば、多様なワークシート、ブラッシュカード、TPシート、スライド、色チョークの使い分け等により、生徒の興味・関心を持続させることに配慮されることが多いといえます。
一方、高等学校では、ワークシートや学習プリントに関しても、学習への意欲だけでなく、知識の深まりや定着を中心にしたものが多いといえます。

◆高校の授業における学習量と学習進度

高校の授業では、一斉学習が多く、進度も比較的はやいので、生徒一人一人の自主的な学習への取り組みが求められます。
大学等への進学希望者の多い高校では、中学校と異なり、1年間に学習する範囲も広く、高学年になると授業のスピードが一段とはやくなります。

◆授業の進度の例(大学等への進学希望者の多い高校の場合)
数学 中学1時間に1.5ページ程度 1週 3時間
高校1時間に3ページ程度 1週 6時間
英語 中学1時間に1ページ程度 1週 4時間
高校1時間に2ぺ一ジ程度 1週 6時間

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