中・高連携のために-013/136page

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3 つまずきを解消するためには?

国語の場合

◆学習内容の高度化―評論の内容と古典文法―

国語に関しては、中学校と高校では表面的には大きな違いがないように思われがちです。しかし、国語は学習の方法が分かりにくいこともあり、生徒は学習に魅力を感じなくなることもあります。
特に、現代文では評論、古典では古典文法・漢文句法の学習において、学習につまずきを感じる場合が多いようです。高校の評論教材は、社会人向けの高度な内容のものも多く、理解しにくい文章も多いのが現状です。したがって、中学校で学習した論説文を丁寧に読み、「主張と事実の区別」、「主張のための論の展開の把握」等についての理解を確実にすることが大切です。また、新聞等を日頃から読み、問題意識を持たせる指導が大切になります。
一方、中学校の古典指導では、古典に親しませることに主眼が置かれていましたが、高校では、言葉に深く注目し、品詞分解等をもとにした正確な理解に基づき、内容の把握・心情の理解をさせることに主眼がおかれます。文語文法については中学校では詳細にわたって学習することはありませんが、口語文法を通して、品詞の概念等文法的な見方の基礎を確かなものにさせることが大切です。

◆学習内容の確認―教科書で扱う教材を一覧にすること―

中学校や高校で使用している教科書や副教材、ノート、考査問題等を折に触れて確認することが大切です。「サクシード」の巻末資料にあるように、中学校と高校で同一の教材を学習する場合も多くあります。その場合には、生徒の既習事項の定着度を確認してから新たな教材の学習を進めていくことが大切になります。

◆学習方法を意識化させること

中学、高校に共通する生徒の声として、国語の学習方法がよく分からないということがあげられます。とりわけ、現代文の学習方法がわからないという生徒が中学校でも高校でも見受けられます。次のような方法で指導することも一つの方法です。

●題名からの読み

文章のタイトルから内容を予想させる方法。題名をもとに連想されることを自由に考えさせるとともに、筆者がそのタイトルをつけた理由を考えさせる。

●冒頭の一文から全体を予想させる方法

初めの一文から後の文章内容を論理をたどりながら予測する方法。

語のつまずき解消のために

●小・中・高の教科書教材を生徒自信に知らせるとともに、相互関連を図る
●日常生活の中に読書の時間を組み込ませ、問題意識を持って深く考える習慣を育成する
●学習方法について生徒一人一人に意識させること―発問に対する答え方を示す―

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