中・高連携のために-022/136page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

3 教材作成委員会の活動は?

◆「サクシード」
中学校と高校との学習のつながりをスムーズにするためのつなぎ教材の作成は、中・高連携の事業の大きな柱として初年度から取り組んできたもので、国語・数学・英語の3教科で教科別に発行しました。編集は、各地区の中学校と高校の委員から教科ごとに一人ずつ選出した委員によって、県全体として取り組みました。
平成9年度に作成した「サクシード」は、中学と高校の学習目標設定の違い、本県の中高生の学習意識や学力の分析、中学校と高等学校が連携して学習を進めるべき事項など、そのまま日ごろの授業に利用できる指導者用マニュアルとして編集しました。内容は二部構成となっており、第1章では本県の生徒が特に弱く、学習でつまずきやすいと考えられる部分に焦点をあて、中学と高校の授業内容を対比させて学習指導のポイントが明らかになるようにまとめました。また、第2章においては、各領域・分野別に「つなぎのための問題」等を示しながら、中学校から高等学校への橋渡しとなるべき指導ポイントを具体的に示しました。完成したものは、中学校と高校の該当する教科のすべての教員に配布しました。

◆「サクシード2」

平成10年度は、「サクシード2」の名称で「サクシード」の続編を発行しました。
国語は副題を「思考力・表現力の育成」と題し、表現力を高める手順を"どのように発想し"、"何をテーマにし、組み立てをどうするか"、"よりよい表現をするために"、"よりよい発表の仕方"の4段階・7項目に分割し、表現力を身に付けさせる手法を具体例を交えて解説しています。
数学の副題は「つまずきの解消のために」と題しており、数と式、関数、図形、証明論証の各分野別に"つまずきやすい"項目をまとめ、それらの苦手意識がどこに起因するものかを探ると同時に、その効果的な指導法について示しています。
英語は、副題の「パラグラフ・リーディング/パラグラフ・ライティング」からも分るように、語や文法を中心とした従来の指導(センテンス)だけでなく、文章のまとまり(パラグラフ)という発想そのものに関わる指導の必要性とその方法について解説しています。
サクシード2(左:国語 中:数学 右:英語)
サクシード2(左:国語 中:数学 右:英語)

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

Copyright (C) 2000-2001Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。