中・高連携のために-079/136page

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Q&A 中学校編

1 中学校における進路指導は?

◆高校に入学した後の指導と入学する前の指導

福島県内の公立高等学校の中途退学者の数は、平成9年度には、1,046名、平成10年度には、1,037名となっています。この数を多いとみるか、少ないとみるかは、考え方の相違があると思いますが、毎年、多くの生徒が、せっかく入学した高校を途中でやめていることは歴然とした事実です。
中学校における進路指導の基本は、1)生徒一人一人の能力・適性をもとに、2)本人と保護者が将来の進むべき道を考えながら進めることです。しかし、実際には、高校入試を考え、「その高校に合格できるかどうか」が最大の関心事になりがちです。
中学校に入学した当初の進路希望と、3年生後半になっての進路希望が異なることはあります。それが自分の進路についての考えが深まった上での変更であればよいのですが、どの高校なら合格できるかという基準での変更である場合もあり、このような場合に高校中退につながる例が多く見られます。
中学校での進路指導の難しさもそこにありますし、高校でも中学校の実態を把握し、高校に入学した後の指導をさらに充実させていく必要があります。

◆学級活動における指導内容

中学校の進路指導は、基本的には週1回の学級活動(高校におけるホームルーム活動)を中心として行われます。その学級活動の内容は、
(1)学級や学校の生活の充実と向上に関すること
(2)個人及び社会の一員としての在り方、健康や安全に関すること
(3)学業生活の充実、将来の生き方と進路の適切な選択に関することの3つで構成され、(3)がいわゆる進路指導に当たる部分になります。

◆学級活動における目標と題材

指導目標・題材の例は下記の通りです。

◆第1学年

自分の将来や働くことへの関心を高め、実際に進路の目標や計画をもつようになるとともに、その実現のために自己理解や自己の能力の伸長に努める生徒を育てる。
題材将来の希望と進路の学習、働く人々、自分を知る、進路計画

◆第2学年進路の情報を理解し、いっそう明確な進路目標や進路についての計画を持つようになるとともに、将来の生き方を考えながら自分自身でその計画

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