中・高連携のために-114/136page
わってきていると思うのですが、高校の先生方はやや旧態依然のままでいるのではないかということです。そうすると、当然中・高の指導のギャップが出てくるわけで、気づかずに新入生を受け入れていくことになるのです。
渡辺雅彦教諭、根本美智子教諭
高校の授業で大切なことは、高校1年生の入学当初の指導だと思います。自分たちが受け入れた中学生のこれまでの学習内容や学習歴を知らずに授業をスタートさせることはむしろ恐ろしいことだと認識することです。私は中学校の教科書を勉強していなかったので、関係代名詞のwhoseまで教えていると思い込んでいましたが、実際、中学校にいって教えてみると、自分の誤解に気付きました。
●和田 研修交流の先生方の感想等をうかがったわけですが、質問がありましたらどうぞ。
●杉 渡辺先生に伺いますが、白河高校は県内でも先生方が一生懸命指導している学校の一つではないかと思うのですが、それにもまして中学校ではきめの細かい指導をしているということですが、どのような点からそのようにお考えなのですか。
■中学校は校内研修体制がしっかりしている
●渡辺 高校の先生方も、勿論一生懸命指導をしています。ただ、中学校では、年間計画を立てて必ず全員が授業を公開することや、二年に一度公開授業というかたちで白河第二中学校と白河中央中学校とで交互に実施しているのですが、それにあわせて研究テーマを作り、実践していくことなどを考えると、きめの細かさや校内研修の体制が高校に比べてしっかりしているというのが感想です。
●小川 一回の授業に関しては、中学校の先生の方がうまいと思います。ただ、私が感じたのは、公開授業等の見せる授業と普段の授業との差が激しいということです。また、中学校では授業の持ち時間数が多くて忙しいのですが、中学校の授業で改善していくべきことの一つは、
自習時間を少なくすることだと思いました。勤務している磐城高校では、自習時間は皆無に近い。また、高校に入ると、全国の模試で仙台の高校はとか、青森の高校はなどと、県という枠を飛び越えていくとともに、生徒の学習の結果が数字で表されていく厳しさがあります。
●和田 それでは、引き続いて、中・高連携学習指導研究委員会の活動について、御意見・御感想をお聞かせください。
■教員どうしの授業公開が効果的
●長嶺 3年間委員を務め、最初の年度に研究授業をしましたが、これまで、高校に行っても、困らないだけの力を身に付けさせたいということを念頭に授業をしてきました。小川先生の
研究授業を行った長嶺吉浩教諭
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