中・高連携のために-115/136page
発言と逆のことになるかもしれませんが、校内研修等で研究授業をすることが授業の力をつけ、生徒の学力を伸ばす授業になるのだと考えます。中学校では中学生への指導法があり、高校には高校生への指導法があります。若松女子高校の先生の「伊勢物語」の授業では、作中人物になりきって手紙を書くという授業がありましたが、教員どうしの授業公開が中・高連携で一番有意義でした。
■和歌山県の視察で感じたことは、中・高の人間関係の大切さ
●光井 中学校の英語の指導や生徒の実態について話し合う機会がもてたということと、中学校の先生と親密になり、生徒についての情報交換が遠慮なくできるようになったことが、一番の収穫です。いわば、中・高連携がシステムとしてだけではなく、パーソナリティの問題として機能し始める契機となったのです。
昨年・和歌山県の視察研修に参加してきました。そこで感じたことは、組織は大切だが、人間関係がさらに大切だということです。また、若い先生を中心に手弁当で何度も会議を開いて理想のT・Tを実践していることからも、積極的に自分の問題として中・高連携をとらえることが大切だということを教えられました。
視察に参加した光井弘修教諭
■小さな地区単位における中・高連携が大切
亀岡点教諭、宍戸千佳子教諭
●宍戸 3年間中・高連携学習指導研究委員会の委員として勉強させていただきました。初めは委員会の趣旨がよく分からない状態で参加しましたが、高校の先生方とお話ししていくなかで、現在、高校でどのような学習指導がされているのか全く知らないことに気付き、指導方法1に大きなギャップがあることを実感できました。そして、各高校での学習指導の実態についても具体的にっかめてきました。特に、高校の授業を参観したことにより、古典の授業はこういうレベルで行われているんだな、そうすると、自分が送り出した卒業生の顔を思い浮かべて、この高校に入るくらいの生徒だとこのくらいの力を付けさせてやらないといけないのだということが分かったことが自分にとって一番の収穫でした。
また、中学校と高校の連携もそうですが、高校と高校の差が大きいので、高校の先生方の学習指導の交流ができにくいのではないかと感じましたが、中学校は、学力差の大きい生徒が同じ教室にいますので、個に応じた指導を心掛けて、意欲的に勉強する生徒にはこういう方法、基礎的なことが分からない生徒にはこういう手だてをと、様々な工夫をしていることが少しで
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