中・高連携のために-118/136page

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上たつと思います。その会の最初のねらいは、高校入試についての中・高の教員の話し合いでしたが、中教研の研究会に高校の教員が出席したり、高教研の研究会に中学校の教員が参加するということも難しいのが現実です。

■テーマは具体的にすること

●青柳 今回の活動も、地区ごとにテーマを絞って研究するということが大きなヒントになりました。他県では、最近の理科離れを心配した物理の先生方が集まり、身近なところがら生徒に興味・関心を喚起する実験をお互いに工夫しましょうという形で集まっている自主的研究団体があります。何かテーマを絞って、この研究をやる人集まりませんかという形式で実施しているようです。この場合、誰がコーディネートするかが難しい問題ですが、具体的なことから始めると集まりやすいという面があります。

●宍戸 あらかじめできている研究組織にのることは容易です。中学校では中教研があって、夏休みに1日の研修をもっていますし、校内でも中教研のテーマに即した授業研究や校内研究を進めるという体制がどの学校にもあります。高校にはないのでしょうか。

■研究体制の大切さ・学習指導案の練り上げの必要性

●根本(美) 実際、中学校に行って、研究体制のすばらしさには驚きました。高校の方も確かに高教研で県大会を開いたり、地区大会を開いています。しかし・各学校毎に共通のテーマに基づいて、各学校ごとに研究が展開されるという中学校に比べて、高校の場合は、一人一人の個人の教材研究にかなり費やされている部分があって、1つのテーマで同じ学校の英語のスタッフが組織的にみんなで実施することは少ないと思います。
根本美智子教諭
根本美智子教諭

●宍戸 私もそうではないかと思っていました。なぜかというと、学習指導案を持ち寄ると、高校の先生方は学習指導案をほとんど書いたことがないのではないかと感じたからです。また、高校の教員どうしで検討し合う機会も少ないのではないか。もし、高教研で研究授業等があれば、中学校の先生方も交えていただきたいと思うのです。
先日、福島市で国語教育研究会の東北大会がありました。小・中・高の同時開催だったのですが、小・中・高の先生方が一堂に会して授業について話し合うことはなにもありませんでした。何か惜しいな、せっかく一緒にやっているのにと思いました。

●根本(保) 私も、青柳校長先生がおっしゃったように、何か一つ目的を持ってスタートしないと研究会等は長続きしないのかなと実感しています。

●小川 中教研でも高教研でも、同じ課題を通してその場で研究協議を進めることが大切だと思いますし、多くの教員はそういうことを待ち望んでいる面があります。

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