児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -010/157page
生活の中に生かし、豊かな心をもち、個性豊かな文化の創造と民主的な社会及び国家の発展に努め、進んで平和的な国際社会に貢献し未来を拓く主体性のある日本人を育成するため、その基盤としての道徳性を養うことを目標とする。
道徳教育を進めるに当たっては、教師と児童及び児童相互の人間関係を深めるとともに、家庭や地域社会との連携を図りながら、ボランティア活動や自然体験活動などの豊かな体験を通して児童の内面(生徒)に根ざした道徳性の育成が図られるよう配慮しなければならない。
(ア) 道徳教育の目標
道徳教育は豊かな心をもち、人間としての生き方の自覚を促し、道徳性を育成することをねらいとする教育活動であり、社会の変化に主体的に対応して生きていくごとができる人間を育成する上で重要な役割をもっている。学校における道徳教育の目標は、教育基本法及び学校教育法に定められた教育の根本精神に基づき、今日的課題を加味して設定されたものである。(イ) 道徳の時間の意義
道徳教育の目標を実現するため、(総則第1章第1の2)前段において「学校における道徳教育は、学校の教育活動全体を通じて行うものであり、道徳の時間をはじめとして各教科、特別活動及び総合的な学習の時間のそれぞれの特質に応じて適切な指導を行わなければならない。」と示している。
道徳の時間は学校における道徳教育のいわば扇のかなめとなる重要な時間であるが、道徳の時間のみで道徳教育のすべてが行われるものではない。学校の教育活動全体を通してそれぞれの教育活動の特質に応じて行われる道徳教育と、それらを補充、深化、統合する道徳の時間とがうまく機能することによって、その効果が期待できる。したがって、道徳教育の目標がより効果的に実現されるには、道徳の時間において各教科、特別活動及び総合的な学習の時問における道徳教育と密接に関連を図りながら計画的、発展的に指導を行うことが必要である。(ウ)家庭や地域社会との連携及び豊かな体験を通した道徳性の育成
各学校において道徳教育を進めるに当たっては、児童生徒相互の好ましい人間関係や児童生徒と教師の信頼関係が確立し、学級の雰囲気も温かく、児童生徒が安心して学習できる雰囲気がなければ実質的な効果は期待できない。
その際、教師は児童生徒と共に考え、悩み、感動を共有していくという姿勢で指導に当たることも大切である。また、日常生活における道徳的実践を促すためには家庭や地域社会との連携が不可欠であり、保護者や地域の人々の協力による道徳教育が充実できるよう連携を十分図っていく必要がある。
工 体育・健康に関する指導(総則第1章第1の3)
学校における体育・健康に関する指導は、学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に、体力の向上及び心身の健康の保持増進に関する指導については、体育科(保健体育科)の時間はもとより、特別活動などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努めることとする。また、それらの指導を通して、家庭や地域社会との連携を図りながら、日常生活において適切な体育・健康に関する活動の実践を促し、生涯を通じて健康・安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう配慮しなければならない。( )は中学校