児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -026/157page

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何らかの形で達成された充足感を味わっている姿と考えられる。
 新しい授業づくりには子供の目線に立った学習活動を取り入れ、変化とリズムのある学習を展開していきたい。

○ 系統性や発展性の広がりを踏まえた自校の○○科段階的な指導の開発
○ まとめて指導した方が効果があがる「取り上げ指導」の工夫
○ 週、月の学習計画に帯指導などを位置付け、連続、継続して取り組み、学習に広がりや深まりを持たせる「繰り返し指導」の工夫

5.ガイダンスの機能を生かした自主的・自発的な学習への対応
 子どもは一人一人、学習速度、習熟度、学習スタイル、興味・関心、生活経験などにおいてそれぞれに異なっている。異なっていることがその子のよさであり、その子の学習や発達にとって有利に働くようにしていく必要がある。そのためには、その子の多様な持ち味に対応した指導、個に応じた指導が不可欠である。
 これらの指導は学習指導の中で的確に行われるべきであるが、学習のねらいや学習の取り組み状況を意識し、意欲的に学習しようとする態度を育てる学習相談の機能も充実させたい。
 中学校新学習指導要領では、ガイダンスの機能の充実が新たに示され、生徒が学校や学級の生活によりよく適応するとともに、現在及び将来の生き方を考え行動する態度や能力を育成することができるよう求めている。具体的には、学習活動など学校生活への適応、豊かな人間関係の形成など学習の取り組みに対する相談機能が盛り込まれている。
 小学校においてもその趣旨を十分に生かすことが可能である。たとえば、「○○さんの学習設計」として学習に対する取り組み状況や悩みなどに助言していくことは、自主的・自発的な学習を充実させていく上で大切なことである。


3 新しい授業を拓く学習指導の設計

 「新しい授業づくりの基盤」や「新しい授業づくりに求められる実践課題」で述べてきたように、新しい授業づくりにはこれまで以上に情意面と認知面の相互作用を重視し、子供たちの意欲と深い納得の融合を目指した学習の展開が望まれる。

(1) 新しい授業づくりの基調

 新しい授業づくりの基調にしたいことは、次にあげるような、基礎学力を身につけ、それらを盛んに活用するとともに、共に学びあい、新しい学習に意欲的に取り組んでいく子どもの育成である。

◇ 基礎的・基本的な知識、技能を自分のものとし、新しい現象に出会った時に、これを想起し活用することができる。
◇ 盛んな知的好奇心をもち、体験や実感を重視して意欲的に学習する。同時に地味な学習活動にもねばり強く取り組むことができる。
◇ 自分の考えを適切に表現できる。
  同時に他の人の意見にも耳を傾けることができる。
◇ 自分の学習を自分で評価し、補足修正ができる。
◇ 一人で学習するだけでなく、他の人と協力して、課題を追求することができる。
◇ 学習したことをもとにして、日常生活の中でよりよい解決の方法に挑戦することができる。

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