児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -030/157page

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指導方法と指導体制の工夫改善

1.指導方法の工夫改善
 指導方法については、子供たちの実態に応じて、学校や教師が自ら工夫し実践していくものであるが、今回の改訂においては、個別指導やグループ指導などの学習形態の導入、理解の状況に応じた繰り返し指導(小学校)、学習の状況に応じた習熟の程度に応じた指導(中学校)のほか、興味・関心に応じた課題に取り組む学習、教材・教具の工夫や開発、コンピュータ等の情報機器の活用、指導と評価の一体化など多方面にわたる対応が求められている。
 ここでは、別の項で触れられなかった「繰り返し指導」と「習熟の程度に応じた指導」などについて述べていく。


○繰り返し指導(小学校)
 繰り返し指導には、何度も意識的に使うことによって学習の深まりを実感する効果を期待したい。指導する際には、次のような観点に留意したい。

・発達段階や教科の特質を踏まえ、機械的な繰り返し、反復に委ねるような学習にならないような配慮をする。

・短期集中的に行う反復と長期的な見通しのもとに行う繰り返しとを組合わせ、合理的な時間配分を検討し指導する。

・繰り返し学習の中にはゲームや適度な競争を取り入れるなど、学習を楽しくする方法を利用することも効果的であることを考慮する。


○学習内容の習熟の程度に応じた指導(中学校)
 学習内容の習熟の程度に応じた指導には、
・学級内で学習集団を編成する場合
・基本的な学級の編成は変更しないものの、教科の授業において学級の枠を超えて学習集団を編成する場合
などが考えられる。その実施にあたっては、学校の実情等に応じ、必要な教科について適宜弾力的に柔軟性をもって行うこと、実施時期、指導方法、評価の在り方等について検討し実施することなどの配慮が必要である。

○単元学習における魅力的なオリエンテーション
 新しい授業づくりでは、子供たちが主体的に関わる授業設計を大切にしたい。そのため、教材についての情報や学習方法のおもしろさ、学習の見通しなどを説明したり、話し合ったりする魅力的なオリエンテーションを開発していく必要がある。
 その際、掲示物などの視覚に訴えるプレゼンテーションを工夫し、子どもたちの意欲、関心の高まりや学習のアイディアを捉えて柔軟な学習の展開に生かしていきたい。

2.指導体制の工夫改善
 指導体制の工夫にあたっては、教師の得意分野、研究等の経験、興味・関心、年齢など様々な特性を考慮するとともに共同の教材研究、打ち合わせ時間の確保などについても十分留意し、指導効果を広げていくことが大切である。

・一斉指導援助型、習熟度別グループ指導法型、課題別コース選択型、学習スタイル別選択型、パート別コース選択型などをはじめとするティーム・ティーチングの工夫
・研究教科や得意教科の指導力を生かした交換授業の工夫
・大綱化を踏まえた同学年、異学年との合同授業の開発選択教科の学習設計


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