児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -041/157page

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3 実践の考察

言語活動
 <予備的対話>
  ・課題の意識化
 <対話 1>
  ・身近な資料から課題を見付けて取り組む対話
 <対話 2>
  ・課題を意識して取り組む対話
 <発展的対話>
  ・日常の話題からの実践的対話


● 生徒たちは、比較的簡単に取り組めると思っていた 「予備的対話」が成立せず驚きを感じていた 。対話が成立しなかった理由の主なものとして「聞いていて何も言い返せなかった。」「どのように話していいか分からなかった。」などが挙げられていた。

○ 相手の話を引き出す聞き方や関わり合う対話について、 具体的な「参考資料2・3」を用いて学習した 。その緒果、次に行った対話1では、少しずつ意見・感想・質問などが発せられるようになり、 相手との関わり方を理解して取り組むことができた

○ 自分が伝えたいことを明確に話すことができるようになり、「対話はおもしろい。」「自分の意見を言ったり質問したりなど、聞き方によって話が広がる。」「対話は人切な気がする。」などの感想が出始め、 対話に対する意欲の向上が見られるようになってきた

● 単元のまとめとして「発展的対話」の時間を設けた。「予備的対話」で学習したことを基にしてスムーズに対話が進むものと考えていたが、 「話題を設定して対話することができない。」など今後の「A話すこと・聞くこと」に関する新たな課題が明らかになった



言語意識
 <目的意識>
  ・学習の必要性
 <相手意識>
  ・伝える相手の意識化
 <方法意識>
  ・相手に伝えるための方法の意識化
 <場面意識>
  ・場面や状況に応じた伝え方の意識化
 <評価意識>
  ・相手や目的に応じた伝え合いについての自己の振り返り


○ 「役割演技」や「VTRの視聴」は、対話の学習の目的をより強く意識したり客観的に自分たちの学習を振り返ったりすることに大変有効であった。また、対話の内容の充実、相手との関わり合い方など学習の目的や自分の課題を持って学習に取り組むことのきっかけともなり、 生徒個々の目的意識を育むことができた

○ 自分たちの対話の様子をVTRで振り返ることにより、対話を充実させていくためには、視線・表情・声の大きさ・話す速さなど、相手を意識した話し方・聞き方を行うことが大切であると気付くことができた。さらに、対話の後の相互評価によって、 自分の話し方・聞き方が、相手よってどのようにとらえられているか意識することができた

○ 「参考資料2・3」は、相手の発言を受けて、 どのような言葉を用いれば関わり合う対話が成立するか(方法)を具体的に理解するのに有効であった 。また、自分たちの対話をVTRで振り返ることにより、客観的に自分の学習を振り返ることができ、どのような方法で話したらより相手に伝わるのかという方法意識が少しずつ育ってきた。

● 対話学習の応用として「発展的対話」の時間を設け、今まで学んできたものを生かしながら、より日常に近い話題を膨らませ、対話を充実させていくための時間を設定した。しかし、 設定された場面やその時々の状況に応じて対話をしていくことは、今後さらに指導を要する

● 対話についての学習意欲は大いに増した。今後、生徒自身が自分の考えをしっかり持って話し合いに臨み、 自己の学習を常に振り返り、学習や生活に役立てていく評価意識を育てていかなければならない


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