児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -049/157page
べることとした。そこで、調べる際の観点を示したワークシートを準備した。調べる内容や予想をしっかり立てることにより、解決の見通しを持って追究活動に取り組めるようにした。
自己選択できる場の設定
ここでは、喜久田町の中で情報を受信・発信したりしている所を、「どのような内容を・どのような仕組みで」という点に注目させ、自分がこだわって調べたい身近な対象を自己決定させ、同じ場所ごとにグループ分けした。児童から調べたいと出た場所は次の通りである。
JA、公民館の図書館、高速道路の電光掲示板、消防署、行政センター
(防災無線・市政だより)、コンビニエンス・ストアー等
体験的な活動の導入
と個に応じた支援調べ学習の計画にそって、実際に調べる場所に行き、聞き取りをしてまとめる体験的学習を行った。事前に立てた自分の予想が実際にどうであったかということを確かめに行くということで、ねらいをはっきりさせ、グループごとにそれぞれ調べ学習を行った。児童の調べたい場所が多方面に別れたので、2C3Tや2C4Tにより対応し支援にあたることとした。
[ A男の課題に対して ]
A男: 電光掲示板は・家族で旅行するときに、車が混んでいるとか、雪だから気をつけてとかいろいろな情報を教えてくれるんだよ。だから、ぼくはだれがどのようにして教えてくれるのかすごく知りたいな。
A男は、高速道路の電光掲示板をどうしても調べたいということにこだわった。指導者の方でも予想していなかった場所だったので、調べ学習に適しているかどうか判断しにくかった。
とりあえず、町内のインターチェンジにあるJH(日本道路公団)の管理事務所に連絡すると、情報のシステムについては分かっているが、情報を管理している所(情報管制室)が仙台だということであった。遠い場所であるので、どうしようかと思ったが、管現事務所の方がこちらで教えてもいいですよということになったので、お願いすることとなった、調べ学習に行ったときも、資料をそろえて親切に教えていただき大変参考になった。A男も自分の願いがかない、進んで質問をする姿が見られた。[ 意志決定がなかなかできないB子に対して ]
B子は、普段から自分で意志決定することができないときが多く、今回も調査場所を決めるときになかなか決まらなかった。B子が、普段から公民館の図書館を積極的に活用していることを把握しておいたので、次のように働きかけてみた。
T:B子さんは、普段公民館の図書館からいっぱい本を借りているよね。市内の他の図書館の本も借りられて便利だよね。