児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -052/157page

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3 算数科における授業の改善

(1) 改善の基本的な考え方

 新学習指導要領における算数科改善の視点として、「ゆとりの中で基礎・基本の確実な定着」「楽しさと充実感のある学習」「児童の主体的な活動の重視」があげられる。

算数的活動


(1) ゆとりの中での基礎・基本の確実な定着

算数科の目標
 数量や図形についての算数的活動を通して、基礎的な知識と技能を身に付け、日常の事象について見通しをもち筋道を立てて考える能力を育てるとともに、活動の楽しさや数理的な処理のよさに気付き、進んで生活に生かそうとする態度を育てる。

 基礎・基本は、児童がいろいろな活動の基になる大切なものという意味である。

(数量や図形についての知識と技能)
 学校や社会生活など日常での様々な場面での活動の基になるもの、また、算数の新しい考えを生み出したり、問題解決などの方法を作ったりする基になるものである。

(見通しをもち筋道を立てて考える能カ)
 問題場面での目標を明らかにしたり、自ら工夫して目標を実現したりするための基になるもの。また、数量や図形の中に含まれる数学的なアイディアを生かしながら問題解決を進めていく基になるものである。

(楽しさやよさに気付くこと、生活に生かそうとする態度を育てる)
 算数への関心・意欲・態度についても教科の目標の中に示している。これらは、日常生活の場面や算数の学習を進める場面において、自ら課題を見つけ、よりよく問題を解決していくためのエネルギーとなるものであり、自ら学び、自ら考えることを続けていくための基になるものである。ゆとりある学習の中で、いろいろな作業的・体験的な活動などの算数的活動に取り組むことにより、これらの基礎・基本の確実な定着を図る。


(2) 楽しさと充実感のある学習

 楽しさは、算数の内容や方法の本質にかかわるものであり、自らの主体的な活動によって、数量や図形についての意味が、実感を伴って本当によくわかったときは、学ぶことの楽しさが感じられる。自分で実際に作業をしたり、体験をしたりして算数を学習するのも楽しいことである。自分で数学的な考え方を生かし工夫をして算数の問題を解決する過程においても、また解決できたときにも、楽しさが味わえる。そうした学習活動を充実させることによって、算数への関心や意欲を高める。


(3) 児童の主体的な活動の重視

 主体的な活動とは、児童が自らの活動を明確にしながら学習の対象に意欲的にかかわっていく中で進められる。実際にものづくりなどの作業をしてみたり、教室の内外で体を動かして調べたり体験したりしながら、数量や図形の意味を見つけたり、それを確かめたりする活動ができる。そうした児童自身による主体的な活動を基にして算数の学習を進められるようにしていく。


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