児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -057/157page
2 授業の実際
算数的活動の充実
○作業的・体験的な活動
○探求的な算数的活動
○1単位時間の弾力化[第1・2時] ひごによる三角形の構成となかま分け
色分けした4種類のひご(一人40本)と円形の台紙を十分準備し、10分間の活動時間を確保した。児童は色の違い(辺の長さの違い)に目を向けながらいろいろな三角形をたくさん作ろうと熱心に取り組み、一人10個から12個の三角形を構成することができた。ひごの合わせ方やはり方を指示したことも効率的な作業に結びついた。
続いて作成した三角形をなかま分けする探究的な算数的活動に取り組んだ。一般的には辺の長さに着目してなかま分けしていくが、多様な観点から弁別することも図形への感覚を豊かにしていく上で大切と考え、児童自身が自分なりの観点でなかま分けするようにした。[ なかま分けの結果 ] ●着目した観点と人数 (23名中)
1.形 9名 (平べったい、細長い、太い、のっぽ・・・)
2.辺の長さ 8名 (3つの辺の長さが同じ、2つ・・・)
3.人きさ 2名 (でっかい、中くらい、小さい)
4.形と辺の混じった分け方 4名また、発表の場をグループ、全体と2段階設定したことで、どの児童も自分の考えを話す場が保障され、生き生きと発表していた。なかま分けの活動や発表を充実した分、3辺が同じ長さのなかまや2辺が同じ長さのなかまの理解も容易にできた。さらに、たしかめの算数的活動として2度目のなかま分け(二等辺三角形と正三角形)を行い、三角形それぞれに名称を記入し、定義の理解を深めていった。
本時は、学習内容の連続性を重視して90分で実施したが、後半は集中がとぎれ、なかま分けの話し合いに参加できない児童もいた。[第3時] 折り紙による三角形の構成
指導計画を工夫し、作図学習の前に折り紙を用いて二等辺三角形や正三角形を構成する活動を取り入れた。技術的に3年生の児童には高度な部分もあったが、前時に学習した二等辺三角形や正三角形を折り紙で作ることができる喜びや驚きの、る授業になった。特に、正三角形は2種類の折る活動が入り作業に手問取ったが、時間が十分に確保されたことから全員の児童が作成することができた。作業の早い児童は、2つ目、3つ目と数を増やし、ノートいっぱいに貼り付けて、三角形の概念の理解を深めていった。