児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -060/157page
コースの選択にあたっては児童の主体性を尊重しながらも、前時の振り返りチェック問題や毎時の評価の積み上げを参考に、児童によっては基本コースを勧めた。各コースとも問題を難易度別にA・B2段階を準備し、さらに問題用紙も区別しやすく色別に印刷した。
児童は選択したコースで問題をノートに糊付けしながら、熱心に問題に取り組んでいった。正味45分間の学習を終えて、三角形の学習に対する成就感や充実感が児童の表情や感想から伺えた。
A男の様子 意欲的に次から次へ問題を解いていく
◇コース角 → 三角形 → かき方 → パソコン
「今日は角の勉強でパーフェクトになりました。他のコースにもチャレンジしてばっちりでした。」(45分間休みなく活動)B男の様子 慎重に各コースの聞題を解いていく
◇コースかき方(T1支援) → 三角形 → 角
「苦手だった三角形をかくことが前より上手になりました。3つのコースともできて楽しかったです。パソコンもやりたかったな。」C子の様子 少人数でじっくり作業的活動に取り組む
1.基本コースで定義や性質を復習し、折り紙で二等辺三角形を作ったり、コンパスで作図したりして自信を深める。(25分後)
2.かき方コースヘ進み、問題Aに取り組む。
「今日は、基本コースのおかげで自信がついて、苦手だった三角形のかき方も当たってうれしかったです。」
肯定的な評価と自分の
よさに気付く自己評価単元全体を通して、学習の結果だけでなく過程における児童のよい点や努力したことを肯定的に評価し、自力解決での励ましや賞賛を多くした。比較検討では相互評価を取り入れて友だちの考えのよさを認め合った。
自己評価は、授業の終わり情意面を中心にノートに記入している。ノートヘの朱書きを通して、児童の工夫や努力した点を認めながら、学習への意欲が高まる評価を心がけた。合わせて、ノートのまとめ方についても指導した結果、自分の学習の足跡が分かるノートを作ることができるようになってきた。また、毎時間の評価の観点に基づき、一覧表に児童一人一人の理解の状態をチェックし、その記録の累積を次時の学習や単元終末のコース別学習等、個別指導に役立てることができた。