児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -062/157page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

4 理科における授業の改善(中学校)

(1) 理科教育の目指す方向

1.目的意識をもった観察、実験
○生徒が学習の主体者であるととらえ、学習への内発的動機付けを大切にし「目的意識」をもった主体的、意図的な「観察、実験」を行うことが大切である。

2.問題解決の能力の育成と探究活動の重視
○探究的な学習を通して、自ら課題を見つけ、試行錯誤しながら自分で考え、解決していくなどの問題解決能力の育成を重視する。

3.日常生活と関連付けた理解
○自然体験が極めて少ないことや実験室の中だけの事象や法則であったりと日常との関連が少ないため、自然体験や日常生活との関連を図った学習に改善する。

4.科学的な見方や考え方の育成と総合的な見方の育成
○自然の事物・現象の中に問題を見つけたり考えたり、その解決に当たっても多様な視点をもち、広く情報収集して公正にとらえ、合理的に判断する「多面的、総合的な見方」を重視することが大切である。

身に付けるべき内容
○自然に対する興味、関心
○問題解決の能力の育成
○科学的な知識をつくっていく過程とその結果知り得た知識
○科学的な見方や考え方の育成


(2) 指導計画作成における留意点

1.3年間を見通した指導計画を、理科教師全員が参加して作成する。

○教科の目標に照らしながら、各分野の目標や内容を具体的に検討し、基礎的・基本的な内容を明確にする。

○各分野間及び各項目間の関連を図りながら、各分野の特徴的な見方や考え方及び科学概念の全体的構造の中での各項目の位置付けとねらいについて、その具現化の方策を明らかにすることが大切である。

○直接経験の重視、生徒の主体的、探究的な学習、生徒の個人差に対応できるような配慮など綿密な指導計画を立てる。


2.基礎的・基本的な内容を明確にし、十分な観察や実験の時間及び探究する時間の設定を図る。

○基礎的・基本的な内容を確実に身に付けることと生徒の特性が多様化している現状を踏まえ、個に応じた指導に配慮する。


3.野外観察、校外の施設を利用した授業を指導計画に入れる。

○野外観察の必要な学習内容として、生物の観察、地層の観察、気象の観察、天体の観察、微生物の観察、自然環境調査、自然災害調査などがあるので、計画的に実施できるようにする。

○野外観察のための準備として、実地調査、事前調査、実施計画、事前指導、事後指導、安全指導などが必要である。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

Copyright (C) 2001-2002 Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。