児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -073/157page
(4) 児童の思いや願いの実現や解決へ向けた授業への改善
児童が主体になるように
○日頃の児童の興味や関心の行方をとらえたり、イメージマップを活用したりして人、社会、自然との出会わせ方を考え、児童の意欲や主体性を引き出す環境構成や活動への誘いかけの工夫をする。
○学習の過程において、児童とともに選んだり決定したりしながら拠点フィールドでの活動や繰り返しかかわる活動を行い、学ぶことが児童自身にとって価値や意味があると実感できたり、学ぶ楽しさや喜びが感じられたりしていくように支援する。
○できた自分、できるようになった自分、もっとできそうな自分など自分の成長が実感できたり、成功の経験が得られたりするような支援をする。
○活動や体験に基づく学習では、めあてが活動や体験に伴って常に生成し、次第に見通しがはっきりしてくるために、教師の指導計画と児童の活動の実際とのずれが生じてくるので、ずれを生かして、より実質的な指導を展開していくようにする。
○活動への満足感や充実感が得られように時間の確保や時間配分の工夫をする。
人・社会・自然から直接学べるように
○持続的で試行的な態度を生み出す双方向性のある活動を大切にし、その中で自ら問題に気付き、自ら考え、判断したり、表現したりしながら豊かな学びがきるようにする。
○活動している中での児童の表情、しぐさ、つぶやきなどから一人一人を理解するように努め、一人一人の児童の姿や変容を温かく認めたり受け止めたりして児童のよさや可能性が拓かれていくようにする。
○自分が驚いたこと、発見したこと、考えたことなどを伝えると、相手が共感したり、納得したり、驚いたりしてくれる心地よさが感じられ、温かな関係が生まれるようにする。また、そのようなかかわりを通して、自分も友達もそれぞれに違っているが、それぞれに特徴やよさがあることに気付き、児童が互いに交流しながら学び合いがなされるようにする。
○学級や学年の壁を低くしたり、T・T、地域の専門家の活用を工夫する。
活動や体験の喜びが味わえるように
○この時期の児童の物事の見方やとらえ方の特性から対象に寄せる情緒的なかかわりとともに、活動や体験の中で生まれる気付きが知的であることを教師は認識し、その意味や価値を児童が自覚できるようにする。
○人、社会、自然を一体的に扱うと同時に、その時々の児童の行動とともにあらわれる思考や判断、表現も一体的であることを理解し、そのような低学年の児童の発達特性に応じた指導の工夫をする。
○児童の生活から発した活動が、一層意味づけられ、価値づけられて、再び児童たちの生活に返っていくような活動や体験がなされるようにする。また、児童の思いや願いが次の活動に生かされていくようにする。