児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -081/157page
3 実践の考察
「夏の南郷へ1・2GO!」に参加した母親は、「娘が、春の南郷1・2GO!の学習が大変楽しかったといっていた印象が強く残っていて、私も参加してみたいなと思っていたので、今回念願がかないました。」と、反省に書いている。家に帰って、子供は、学校の出来事の中で、生活科の学習が楽しくて楽しくて語らずにはおれなくて、目を輝かせ少し興奮気味に語したのだろう。話すことで、子供たちは、やりたいことへの思いや願いを高めてきている。それらが実現できるように秋と冬の計画の作成につなげていきたい。
地域環境や児童の実態を生かし
た学習活動展開の工夫○拠点フィールドでの繰り返し活動とポイント活動
イメージマップを生かし、他の教育活動との関連を見通して4か所の拠点フィールドを選び、繰り返し訪れたところ、子供自身の主体的な活動へとつながり、知的な気付きに広がりや深まり、対象への愛着も見られるようになった。また、季節ごとに訪れる場所の活動内容に軽重をつけたことは、ゆとりをもって活動でき充足感を味わうことができた。
拠点拠点フィールドをどこにするかは、大変重要である。生活科ばかりでなく他の教育活動との関連を見通して決めていった。○2学年、鈴木学級との合同学習
合同学習は、学年の枠を越えた子供同士の多様な交流を生み、M君に対しても自然に優しい対応が見られるようになった。学年間や他教科との関連を生かした年間指導計画作成が課題といえる。
児童の主体的な活動や
直接かかわる体験の童視○一人一人の思いや願いを生かした体験活動
「やってみたいアンケート」を生かし、子供たちと選んだり決定したりしながら活動計画を作成したり準備したりして進めたところ子供たちの主体的な活動や体験に結びついた。○新たな気付きの見取りと支援
アンケートから気付きの予想をしたり共感的に支援したりすることによって、子供の新たな気付きを生み出していった。そのために、教師間で評価規準、役割分担を含めた事前事後の打ち合わせを行ってきたが、子供理解の共有化が丁供たちの豊かな気付きや活動を支えることが分かった。○多様な人々との情緒的なかかわり
保護者、祖父母の方々の心からの協力が、活動を強く支えてくれた。また、保護者、地域の方々との交流は、よい教育環境を作り、学校と地域との連携を深める手がかりとなった。
意欲や自信につ
ながる評価の工夫○自分のよさを味わう振り返りの場
「あのねファイル」(ポートフォリオ)により、自分自身の成長を実感できるので、その作成と活用に一層の工夫が必要である。○友だちと学び合いの共有化
子供たちは、この学習を通して友だちと十分にかかわり合い、よさを感じ学び合いを深めることができた。友だちのよさを認める支援が大切になる。