児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -087/157page
このあとVTRでボンゴ、マラカスなどの演奏の方法を鑑賞したが、音ばかりでなく演奏者の表情や動きにじっと見入る児童が多かった。
画面にあわせて演奏する身振りを真似する児童は、自分たちが演奏したときとは違うラテン楽器独特の明るい音色にひかれている様子だった。
音楽との主体的なかかわり
<2次1時目>本題材の2曲目の教材「いろんな木の実」に対する興味・関心を高め、表現への明確な思いを持たせたいと考え、教材曲との出会いを工夫した。
範唱を聴かせる前に「これから聴く曲でどんな勉強をしてみたいか考えてみよう。」と投げかけ、曲名を知らせずに伴奏付き二部合唱の範唱を聞かせる。曲が流れるとほとんどの児童が真剣に耳を傾け、次のような活動をしてみたいと提案した。
○二部合唱 ○楽器での演奏 ○ダンス (身体表現)
○音楽集会で発表 (劇を入れたり、いろいろ小道具を作ったりして)
このような活動が出てきた背景には、範唱の二部合唱の魅力とともに、これまでの授業や全校での音楽集会等で楽しく学習できた経験が大きく関わっていると考えられる。
児童の提案の中から、合唱と身体表現を取り上げることにより、教材曲とのかかわりをより主体的なものにしたいと考えた。
[ 主旋律を歌おう ]
○楽譜を見ながら範唱を聴く。多くの児童が小声で口ずさむ。
○再び聴く。途中で止め「何か気付いたことは?」と発問。児童は繰り返しの演奏に気付く。ここでリピート記号を板書し説明。もう一度範唱を聴いて演奏順序を確認する。
○キーボードで主旋律を演奏。児童はその主旋律を聴きながら歌詞唱。
○歌詞を拡大楽譜で提示。楽しく歌詞を覚えるために教師も一緒に指や腕、上半身での簡単な身体表現をしなながら1番、2番の歌詞唱。
歌詞にある「木」 → 両手を伸ばして斜め上に
歌詞にある「実」 → 指で円を、など。
2番になるとそれまでおおまかな様子を表現していた身体表現が一つ一つの言葉に対応した細かなものになり、反面歌声は小さくなる。○範唱と共に歌詞唱。テンポが速く細かな身体表現はできにくくなり、自然に簡単な身体表現に変化する。回を重ねると徐々に声量が出てきた。
[ 合唱してみよう ]
児童の合唱への意欲を生かして活動させようと考えた。
○キーボードに合わせ教師(低声部)と児童の二部合唱。
○男子と女子に分かれて二部合唱に挑戦。