児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -103/157page

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(3) 充実した「問題解決的な学習」と実践的・体験的な活動の見直し

 児童の興味・関心を喚起し、生活の中で実感的にとらえた生活課題を意識して学習することによって学習内容を他の生活場面に活用できるようになる。基礎的・基本的な内容を確実に習得するとともに、充実した問題解決的な学習の展開ために実践的・体験的な活動のねらいや位置づけを見直す。題材のねらいに応じて、生活を見つめる、生活課題を把握する、学習の課題を作る、解決方法を見通す、基礎的な技能を習得する、生活課題を解決する、生活で実践する、実践結果を共有化する等の場面に位置付け、実感と納得を伴った学習が展開できるようにする。また、学習のまとめを充実させ課題解決までの学習の足跡を確認させるとともに、実生活への実践意欲を高めるようにする。


<効果を高める実践的・体験的な活動等の具体例>

                        (★は実践編と特に関連するもの)

生活からの課題の意識化
(題材との出合わせ方の工夫)

○家庭生活のアンケート調査  ○家族・近隣の生活の実態を追跡調査★
○新たな生活体験、失敗体験からの課題把握  ○専門家からの問題提起
○自分の生活と家族の生活との対比  ○試食、調理実験等による比較
○家庭の仕事の意味を考える役割演技、ディベート、パネルディスカッション★
○自己課題を認定する場の確保と支援の工夫  他


個のよさを生かした
課題追究・課題解決

○共通課題から自己課題の設定★  ○自分の学習を見通す計画表の作成
○実験の条件整備など追究活動を焦点化する活動  ○実生活の知恵の調査★
○人材の活用★  ○複数の解決方法からの自己選択
○試しの場の設定による計画の軌道修正
○資料、標本、実物の提示など学習環境の整備
○個の計画・準備・実践・評価の場の保障  他


基礎的・基本的な
知識・技能の確実な習得

○具体物を使った分類操作・観察  ○生活事象の意味についての討議
○個々の考えを集約しまとめる場の設定
○段階的に調理・縫製技術等を学ぶ場の設定★
○繰り返しによる技能習得の場の意図的な設定
○家庭・地域の方から知恵・技能の習得★  ○家庭で実践する場の設定★
○ワークシート等の工夫  他


生活への実践
化・継続化

○実践発表の方法の工夫と共有化★
○各自の生活に生きる実践発表のまとめの工夫★
○教師、友達、家族などからの称賛★
○他の実践のよさを自分の生活へ生かす計画と実践★
○長期休業の活用★  ○学校生活における継続的な意識化
○作品の活用と検証  ○家庭・地域への発信の工夫と協力  他



(4) 人とかかわりあうよさの感得と家庭との連携

 知識・技能などは、繰り返しの学習や生活の中で活用することで身に付き継続的な実践へとつながる。そのために、学校の取り組みを家庭・地域に広く発信し理解と協力を得ていくようにする。その際、個の生活環境に配慮し、各家庭の実情の理解と実態に応じた対応が重要である。
 また、興味・関心、自信と実践意欲を向上させるためには、友達との学び合いや、異学年、異校種、異年齢との交流、教師の称賛、家庭からの励まし、地域の人材との交流など、人とかかわりあいながら学ぶ場を意図的に設定することが大切である。家庭科学習を通して、家族をはじめ人と関わる意味やよさについて実感的に分かるようにすることが大切である。


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