児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -128/157page
学習活動中は、技の練習や友との学び合いに夢中で、自ら記入するまでには至らなかったため、終末段階に教師が児童のアドバイスのやりとりをまとめて一括記入することに変更した。学び合いが意識化され、アドバイスにより「もう一度やるから見てて」と再挑戦する姿や、それに対し「膝や足首が伸びていて、とてもきれいになったよ」「足の着地と同時に、手でマットを強く突き放して」などと、具体的に教え合う姿が見られるようになってきた。 2―D
学習カード◇学習カードは自己を振り返り、技のできばえや取り組み方、学び合い、意欲などに焦点をしぼって記録させる。
◇項目ごとに
A・・・・・たいへんよくできた
B・・・・・だいたいよくできた
C・・・・・あまりよくできなかった
の基準で自己評価させる。◇アドバイスに関する欄も設定してアドバイス表との整合性を図り記録を累積し互いに認め合う手だてとする。
[ 活用の場 ]
・毎時間の終末段階に、自己評価する時に活用させる。
・教師が、一人一人の心情面の変容を把握する時に活用する。
学習を重ねるごとにA評が増えたことから、技の習熟やできる技の増加に伴いマット運動に対する意欲の高まりが読みとれた。
<次の時間もやりたい>では、Aに花丸をつけ、意欲満々であることを書き込んだ児童や、Aを8個も書き、「もっとやりたい」「うまくなりたい」「技を完成させたい」と、やる気に満ちあふれていることを表現した児童も見受けられた。アドバイスに関する欄には、「○○さんに“倒立がまっすぐできれいだったよ”とほめられてうれしかった」「△△君の“回転のはじめにもっと勢いをつけて”はナイスアドバイスだった」などと記入されていた。