児童生徒の夢がかなう福島の教育の実現に向けて -131/157page

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3 実践の考察

第4時終了時に<習得できた要因>の調脊を行ったところ次のような結果となった。

習得できた要因<該当する項目すべて選択> (1クラス35名)
◇先生の支援・・・1.91%        ◇技のポイントボードの活用・・・50%
◇友達の支援・・・88%         ◇学習カードの活用・・・47%
◇アドバイス表の活用・・・79%     ◇技の一覧表の活用・・・41%
◇友達の演技の活用・・・79%    ◇VTRの活用・・・38%
◇多様な活動の場の工夫・・・76%  ◇体ほぐしの運動を導入・・・29%

上記調査、児童の姿などから、次のような成果と課題を上げることができる。

○自己決定の場の設定

1.体ほぐしの運動

2.学び合いの場の工夫

A ポイントボード
B 技の一覧表
C アドバイス表
D 学習カード
E VTR
F 多様な活動の場の設定

3.ポートフォリオに
  よる評価の累積・活用

4.教師の支援

(1) 成果
1.選択した技に意欲的に取り組む姿が数多く見られ、技能も向上した。

2.<習得できた要因>から、次の点が再確認できた。

ア 「教師や友達の支援」や「学び合い・教え合いの場の設定」は非常に有効であること。

イ 一人一人の意欲高揚や学習への見通しを持たせるためには、教材・教具の工夫、多様な活動の場の設定が不可欠であること。

ウ 体ほぐしの運動の効果として、児童の取り組む姿に明るさ、元気さ、楽しさがより見られるようになり、教師の目からは非常に効果があったと判断できること。

3.「こわくてできなかった倒立前転が、今は一番得意になった」「アドバイスにより、そうか、わかったぞ!という発見をした。」「嫌いだったけど、いろいろな技を知りとても楽しくできた。」など、肯定的な感想が数多く見受けられたことから、実態に即して準備・用意した手だては有効だった。

4.「もっと勢いを強くする必要がある。そのためにはどうすればいいか」など、児童一人一人の意識が技能習得のための具体的なポイントに向くようになった。

5.繰り返し学習することの重要性を理解したり、「アドバイスを求める」、「友の姿から学ぶ」など、学び方を身に付けることができた。

6.上記調査結果の中には、高い数値とは言えないものもあるが、どの項目も<教師の支援>あるいは<友達の支援>と有機的に関連していることから、やはり有効な手だてであったと考えられる。



(2) 課題
1.体ほぐしの運動に対して、児童の意識をさらに高めるため、心と体の一体化についての指導を意図的に工夫する必要がある。

2.個に応じた多様な活動の場をより適切に設定することや、数名によるグループ演技をさせるためには、ロングマットの購入など、施設・設備の充実に努める必要がある。


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