教育福島0002号(1975年(S50)06月)-041page
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わが町の生がい教育
わが町の社会教育
耶麻郡猪苗代町教育委員会
戦国芦名時代から藩政を経て、現代に至るまで、猪苗代は会津の一郷であるが、その気候、風土、文化の面において中通り地方に似たものが多々ある。すなわち、会津と中通りの谷間に息づいているのが我が猪苗代である。
このような東西両面からの強力な影響を受けている我が町の社会教育は、その広大な地域のためもあり、決して活発とは言えず、細々と他町村とのおつき合いをしているといった程度だと思っている。現在は、「ああもしたい」「こうもしたい」と理想を追いかけてばかりいるので、今後は先進市町村の活動状況を視察させていただき、躍進猪苗代の社教活動の一助としたい。
以下、我が町の幼稚な活動を紹介する。
一、青少年教育
(一) 成人式
県内はもとより全国でも珍しい一泊二日の成人式を「国立磐梯青年の家」で毎年実施している。
(二) 少年リーダー研修
町内小学校五.六年生を対象とし、中央公民館において二泊三日の研修をする。
(三) 中央青年学級(合唱団「あひる」)青年会員を主体とした合唱団である。
(四) 器楽青年学級農業後継者で構成された吹奏楽団である。これらは、例年開催される産業文化祭等で、その成果を発表している。
二、成人教育
(一) 中央高齢者学級(「寿大学」)
老人が、家庭以外での唯一の憩いの場としているの.が、この学級である。我が町では、最も好評な学級である。年間十回以上の学習をしているがその中に、移動学習を二回ほど取り入れ、バスで県外等の名所史跡の見学をしている。
(二) 地区婦人学級(八学級)
当町には、その広範な地域に旧町村を主体として八つの婦人会があり、その分会単位に学級を開設している。ご多分にもれず、職業婦人が多いために参集が少なく、この学級の運営に一番苦慮している。
(三)中央婦人学級
前記各婦人会の分会役員を対象とし地区婦人学級とは異った学習内容で実施。(婦人会幹部養成学級と言える。)
(四) 家庭中堅者交換研修会
老人、婦人を対象とした学級は従来から行っているが、いわゆる家庭の世帯主である父親の学習する場所、時間等がなく、いわば成人教育の盲点になっていた。そのため今年度、新規事業として取り入れた。(年六回実施)
(五) 講座
版画、茶道、盆栽の三講座がある。
三、団体研修等
(一) 社教指導者、学級生大会参加
例年実施される県単事業であるが、これに青年、婦人のリーダーを参加研修させる。
(二) 青年団体育成研修
青年会の弱体化は、年々その人員、活動の面に顕著に表れている。町としても従来から育成助成をして来ているが、団体自体がその内部より崩壊してしまっては、なににもならない。現代の社会の中で、この地域で、何を、どんな方法で学習したらいいのか、これさえつかめば前途にかすかなともし火を見ることができるのではないかと、関係者ともどもその発見に苦慮しているところである。今年度は、まず先進市町村の姿を視察し、我が町の問題点を研究することに全力を尽し、当町青年会の方向.つけを完了したい。
四 家庭教育学級
現在、四つの幼稚園で開設。
五、文化財保護調査関係
当町における指定文化財は、国指定が五、県指定十五、町指定二十ある。今年度は、十三件ほどの指定を予定し、更に縄文遺跡の西峯発掘を計画している。
六、町史編さんについて
現在、計画準備の段階であるが、とりあえず既刊行市町村を視察し参考とするのが急務である。
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成人式風景
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