教育福島0004号(1975年(S50)08月)-009page
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ることができる。
5) 学習の糸口や関係的な手がかりを容易につかませることができる。
6) 問題を整理したり、学習を軌道にのせたりすることができる。
7) 児童・生徒の思考を促し、思考力を高めることができる。
(二) 教育媒体(メディア)の特性
情報を伝達する媒介物をメディア(媒体)と呼んでいる。授業に機器を活用するには、その特性を知り、最適に使用するよう心がけることが重要である。次の一覧表は坂本昂氏の考案によるものである。媒体の特性を詳細に検討し、購入計画及びその活用計画を樹立するときの参考としたい。
(三) 教師の教育機能と教育機器
教育工学的発想から、授業における教師の機能を見ると、1)目標設定2)目標達成のための教材内容・教授方法・順序の決定 3)説明・演示質問 4)評価等があげられる。
教育機器は、教授計画を作成するときの必要な情報の検索や保管について有効である。しかし、その決定はやはり教師である。機器は、教授活動では情報提示等においてすばらしい機能を発揮する。また、フィードバックや反応喚起の機能や診断・評価についてもじゅうぶんその機能を発揮する。(注3)
教師の教育機能と教育機器の関係をしっかりと抑えて指導の計画を樹立することが重要である。その関係を示したのが下図である。教育機器の流行を追ったり機器がそこにあるから使わなければならないというのではなく教師の教育機能を主としてじゅうぶんな検討が必要である。
教育媒体特性評価一覧表 (注2)
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◎は大いに有利,○は有利,△は難点あり,×は不利
教師の教育機能と教育機器の関係 (注3)
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三、教育機器の使用と管理
新しい媒体を導入したために、これまでの媒体が資料室の片すみに追いやられるようなことがないだろうか。こうしたことがないようにするために、次の点についての配慮が望まれる。
(一) 現にある教育機器及び教材・資料等を調査して一覧表を作る。一定期間中に全職員でこれを整備し整理保管する。
(二) 教育機器及び教材・資料等のそれぞれの特性を全職員に周知させ、特に機器の操作に慣れさせるようにする。
(三) 資料室を情報(資料)センター的なものに変える。そのためには、年ごとに増大する情報をいつでも手軽にそして有効に使用できるよう分類整理しておく。
(四) 教育機器等を指導計画に明確に位置づけておく。これは、教科研究部や学年部等の組織によって全職員で実施し、その最適化を図る。
注1 文部省社会教育局「視聴覚教育・指導事例集」 第一法規
注2・4 「機器利用による学習指導の改善」(理論編)3)大 日本図書
注3 坂本昂編「授業実践と教育機器」小学校編・2) 明治図書
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