教育福島0004号(1975年(S50)08月)-039page
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わが村の生がい教育
健康で明るい村づくりを
南会津郡檜枝岐村教育委員会
一、はじめに
わが村の概況から申し上げてみたいと思います。
檜枝岐村は、福島県の最南端にあり群馬・新潟・栃木の三県に接しており標高九百四十余メートル、面積三百九十一・三八平方キロメートルと広いが民有地が少なく、九十余パーセントが国有林となっています。人口は七百三十七人(昭和五十年四月一日現在)と少なく、文字どおりの山村であります。
村のほぼ中央を国道三五二号線が走り、日光国立公園「尾瀬」の玄関口となっています。そのため、観光シーズン中は、多くの村人が観光事業に従事し、婦人主役の観光立村の形をなしています。
二、婦人教育に重点
初めに述べたような条件のため、桧枝岐村の婦人の役割は非常に大きく旅館経営、民宿、売店の経営などに携わっており、そのため、高度な教育が要求されます。したがって、婦人教育には特に重点を置き、村発展の基盤となるよう期待しているところであります。
わが村で開設している主な学級や講座は、次のとおりです。
(一) 婦人学級 三十時間
(二) 家庭教育学級 二十五時間
(三) 和裁教室 二百時間
(四) 料理教室 八時間
(五) 民宿経営講習会 六時間いずれも自主開設で、これらに要する経費はすべて村費から支出されています。
婦人学級は、年齢、人数に制限をつけないために、出席率もよく、会場はいつもいっぱいで好評を得ております。
三、体力の向上に留意
「社会教育はスポーツから」のスローガンの下に、スポーツ活動にも力を入れ、これまで六名だった体育指導委員のほかに、七名の補助員を増員して指導体制を充実し、体力づくりに意を用いています。
主な体育行事は次のとおりです。
(一) 早起き体操
(二) 家庭バレーボールの普及と実施
(三) 村民登山大会
(四) 村民運動会
(五) 村民球技大会
(六) 各種スキー大会
(一)の早起き体操は、小・中学校の夏休みの期間、午前六時十五分から各部落ごとに、村役場のスピーカーから流れる音楽に合わせて、ラジオ体操をやっています。始めてから四年目になりますが、一般成人の参加が少なく、今後の課題となっています。
村民登山大会は、小学生から老人までだれでも参加できるコースを選び、毎年七月中に実施しています。
四、予算
予算面では、非常に恵まれていて、昭和五十年度の社会教育関係の予算は住民一人当たりにしますと七千四百三十円です。これを体育関係の予算と合わせますと、一人当たり八千四百五十円となります。昨年度は教育費の二十パーセントを占めていたようです。
五、問題点
予算面では恵まれていながらも、次のような問題点があります。
第一は、職員の問題が挙げられます。
小さな村での担当職員増は極めて難しく、財政面と人材面で制約されている現状です。
第二は、各種学級・講座等を開設する場合の講師の問題があります。特に冬期間は雪のために交通の便が悪く、中央から講師を招くことが難しくなります。また、小さな村では講師陣の数も限られているため、学級運営上の悩みの種となっています。
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婦人学級のひとこま
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