教育福島0005号(1975年(S50)09月)-014page

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更にそれらを代数的演算に連関させるところに意味があることに注意しなければならない。

また、図1は数学一般、11A、11B、応数それぞれのねらいと指導範囲とに従って、部分的に削減されることになるが、全体の流れには変わりはない。この流れに沿って、大域的ねらいと局所的ねらいを検討し、生徒の実態に沿った教材の精選を図ることも必要なことである。

2) 行列における代数的構造の扱いをどのようにすればよいか。

学習指導要領では、すべての生徒に群の考えなど代数的構造の学習を求めているわけではなく、扱うにしてもその材料・方法はさまざまなものとなる。

ここでは、それら多様な扱い方をさぐる一つの糸口として、いくつかの材料と観点を提示してみたい。(↓)

 

 

 

理科

 

理科

 

新教育課程実施に伴う問題点とその指導について

 

一、はじめに

新教育課程が実施されてから三年目を迎え、本年はその完成年度に当たる。理科の指導においては、近年における自然科学のめざましい成果を、直接あるいは間接に教育内容に反映しようとする、いわゆる理科教育の現代化が大きな柱の一つになっている。そのねらいは、改訂学習指導要領の具体目標の2にも明確にされているが、既にでき上がった自然科学の成果を生徒に与えるのではなく、自然を探究する過程を通して、いかに自然の事物事象に対する知識を獲得し広げていくかを経験させることにある。この場合科学の方法・を習得することが大切であり、また今日のように科学技術の進歩が激しい時代、に対応していくためには、創造的能力の育成が極めて重要であることも指摘されている。本年度の教育課程研究集会では、

(一) 学習指導要領のねらいを達成するための重点事項は何か。また指導計画はどうあるべきか。

(二) 中高の関連、物理1)2)、地学1)

2)の相互関連をどのように考えるか。の二つのテーマについて各校の実践発表を基に研究がなされたが、新教育課程実施上の問題点として、各科目に共通した次のようなことが指摘されている。

(1) 探究学習は、多様化している生徒の実態、大学入試との関連、時間的制約などの関係から指導上困難性がある。

(2) 指導内容が量的に拡大するとともに高度化の傾向にあり、教材の精選と重点化が必要である。

(3) 指導内容が1)・2)に分割されたため相互にかかわり合う事項がこまぎれとなり、自然現象の統一的理解が難しい。

(4) 進学率の上昇に伴い、基礎学力の低い生徒に対する学習指導はどのようにあるべきか。また、大学進学者の増加している現状とどのように調和を図っていくか。

(5) 理科の2)の履修生徒の少ない実態から見て、理科1)の内容はどのようにあるべきか。紙数の関係もあるので、これらのすべてにわたることはできないが、問題点(1)(2)に関連して、理科における学習指導と教材の精選の問題について述べる。

二、探究学習について

理科指導における探究学習は、すべての教材を、自然の事物現象を調べる場合の探究のパターンにのせて学習を進めることをねらいとしているのではない。実際の指導の場面では、指導のねらいや指導事項に即して科学の方法が適宜に選択され組み合わされて展開

 

 

 


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