教育福島0006号(1975年(S50)10月)-011page
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特長であります。なお献立の改善充実栄養管理についての主な事例を述べると、次のとおりです。
一、給食費の算出について
魅力ある給食には、給食費が問題となってきます。当市の算出は次の方法で実施しています。
(一)基礎資料
1)児童・生徒一人一食当たりの食品構成表
2)食品の廃棄率
3)前年度に使用した各食品別、食品群別の年間平均購入価格及び過去数年間における食材料の上昇率の推移
4)児童・生徒一人一食当たりの平均所要栄養量の基準
5)献立内容の向上及び行事食等への配慮
6)年間給食実施回数
7)地域の食生活の実態
(二)給食費の算出方法(表3を参照)
1)一人一回当たりの食品群別使用数量及び純使用量の算出
2)食品群別による一グラム当たりの単価表の作成(一年間又は特定の実施期間に使用した全食品を分類別にまとめ、総金額を総消費量で除して算出)
3)食品の分類別による人一回当たり
の価格(一人一回当たりの使用数量に一グラム当たりの価格を乗じて算出)
4)食品構成の検討及び補正
5)翌年度一人当たりの給食費(翌年度予定使用数量に(イ)の一グラム単価を乗じて価格を出し、それに物価上昇率を乗じ、パン、牛乳等の予想価格と行事食等内容改善を見込んだ価格を加えて算出。)
(三)給食費の決定
適正な給食費がはじき出されると、次のようになります。
1)学校給食運営委員会諮問
2)教育委員会及び市議会で決定
3)地区PTAの代表者への説明
4)パンフレットにより保護者へ周知
二、献立の作成について
表3 給食費算出資料
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栄養士十四名が会合を持ち、意見の交換をしながら、その月の実施回数の半分は統一献立を作成し、残りは地域の特性を生かし、学校給食共同調理場単独校独自の献立を作成している。特に配慮している点は、次のとおりです。
1)所要栄養量の確保(特に動物性たんばくとカルシウム)
2)新鮮な食材料の使用
3)児童・生徒のし好を考慮した献立
4)料理の形状、配分、盛り付けの考慮
5)調理作業、人数、処理能力の考慮
6)食品を幅広く使用し、変化に富んだ内容
7)調理方法、衛生的な面の考慮
三、物資購入の方法について
当市は、給食物資の共同購入を数年前から実施しています。
(一)共同購入の進め方
市教委、共同調理場所長、栄養士から成る物資選定委員会を設けて、品目を選定します。
1)食品添加物が使用されているか
2)価格は正当であるか(標準価格)
3)冷凍食品は、内容が明確に標示され給食に適しているか
(二)実施方法
1)業者から見積書の徴集
2)見積書を検討の上、単価と業者の決定
3)契約書の締結
4)契約期間は学期ごとに実施
5)契約締結後は契約内容について、各共同調理場、単独校へ指示
(三)賄い材料の発注
1)契約に基づき、共同調理場、単独校から直接業者に発注
2)業者は発注者により期日までに納入
四、単独校の栄養管理について
単独校に一人の栄養士の配置はむりなため、各地区ごとに栄養士を配置し、一人で五〜六校を担当し、一か月に、一〜二回ぐらい巡回指導に当たっていますが、主な仕事としては、次のとおりです。
1)献立作成
2)調理指導
3)残菜を調査し、し好をは握
4)給食費の収入支出状況について指導助言
5)衛生管理について諸注意
6)学校給食指導に関する資料提供
7)給食物資の検収、取り扱いについて指導
以上が我が市の学校給食実態の概要です。
最後に当市の諸問題を列挙してみますと、
○献立の多様化による人手、設備の不足
○調理員の老齢化
○施設設備の老朽化(コンテナー、食かん等)
○給食物資の購入方法(見積より入札へ)
となりますが、早期改善を図るためには目標を定め、年次計画を樹立して、問題解決に鋭意努力していく所存であります。
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