教育福島0008号(1976年(S51)01月)-033page

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わが村の生がい教育

 

若返りにつながる楽しい学習

鮫川村教育委員会

 

一、高齢者教室の学習内容

本村では、高齢者教室を「社会学級」と名づけて開設し、補助学級として実施し、今年度で第八回目を迎えた。学習の内容については、学級生の感想文から紹介したい。これは、毎年社会学級の文集を編集発行しているが、この文集「里の春」の中の「楽しい学習」と題した生田目政芳氏のものである。

 

月に一度の学習を首を長くして待っている。社会的権威者や専門家の講演健康についての学習、運動体力づくり移動教室による現場学習と文集の発行また、盆栽一鉢菊つくり、老人作品展等の活動を楽しみに待つのである。九月二十二日の軽スポーツ学習は非常に愉快であった。鮫川ゴルフ、綱引き、宝拾い、スポーツ民謡、盆踊りなど、老人の若返りの学習であった。学級生最年長者、八十二歳の金沢八郎右エ門さんも手ぬぐいでほおかぶりして踊っていた。

 

た。ともに、一日でも、健康で長生きして、楽しい学級で学びたいものである。

 

また、十月二十二日の現場学習も非常によかった。四十九年に国道に昇格した二四九号線を、那倉、片貝、干泥宝坂そして基点の東館と車で回った。老いた私たちにとっても初めての道路であり、また今後再び通れるかどうかわからぬ道である。こうした学習こそ私たちの未知への生きた学習であり、貴重な体験であって私たちの将来への夢と希望は大きくふくれ、若返ることができた。ともに、一日でも、健康で長生きして、楽しい学級で学びたいものである。

 

毎月五日に、十二名からなる学級運営委員が集まり、その月の学習内容を年間計画に基づいて具体化し、学級生に喜ばれる学習となるよう配慮している。

更に学級生の希望、意見をたくさん取り入れて、 「生きがい」を感じてもらえるような学習内容にしていきたい。

 

二、五十歳以上ソフトボール大会

村ソフトボール審判協会、教育委員会主催で、五十歳以上のソフトボール大会を試みに計画した。初めての事業なので参加申し込みがあるかどうか懸念されたが、五チームが参加し、十一月二日にリーグ戦で実施できた。

これで、春秋二度開催できるめどがついたので、来年度は当初の計画に盛り込み、更に多数参加するよう奨励していきたいと考えている。

 

三、ふるさと学級の開設

青年教育の重要性から、今年度以降村内十五歳から二十五歳までの未婚の男女を対象とし、"教養を高め広い識見で次代を担う青年の健全育成、親睦と融和をもってふるさと開発の若い原動力となる青年の養成"を目的としてぶるさと学級」と銘打ち、学級開設をしてきた。現在、学級生二十五名、毎月一回日曜日に実施している。

主な学習内容は、

(1)ふるさとここあそこ (2)友と自然に親しもう (3)農村先進地見学 (4)福島県の文化財 (5)お手をどうぞ (6)ふるさとと産業 (7)スキー教室 (8)青春とは (9)法津と政治 (10)青年集団の働き等である。

年間学習計画に盛り込まれた学習内容について、四名の学級運営委員が毎月第一金曜日の夜役員会を開き、学習の内容を具体化し、計画実施している。

学級生の出席状況は六割程度で、よいとは言えないが、出席奨励と合わせて学級生増員に努力しなければならない。

また、学習内容についても今後検討を加え、青年が進んで参加できる内容に改善してゆかなければならないと考えている。

 

 

 


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