教育福島0008号(1976年(S51)01月)-036page
わが市の生がい教育
婦人ボランティアの育成
いわき市教育委員会
一、婦人教育の基本方針
(一) 婦人学級を拡充し、学習機会の拡大を図り、学習内容と方法を改善し、学級活動の充実を図る。
(二) 生活圏の拡大に伴う広域婦人学級講座の開設を図る。
(三) 婦人団体組織の充実と健全な活動育成を図るためのリーダー養成に意をもちい、各種研修会を開催するとともに、その代表を先進地に派遣し研修を積ませる。
(四) 余暇の社会的活用の促進を図るために、婦人ボランティアの育成を目指す。
(五) 就労婦人の学習を促進し、住宅団地の婦人層に対する学習機会の増大を図る。
二、本年度実施中の学級、講座等
○ 婦人学級
補助学級 十、単独学級 四十七二千七百人
○ 婦人講座
○ 一般教養と趣味実益の講座 二十五、千五百人
○ 婦人ボランティア学級奉仕活動を学ぶ。二学級、八十人
○ 生活学級
豊かな生活のあり方について研究実践する。十一学級、八百二十人
三、大久ボランティア学級
この学級は、本年度県教育委員会の研究婦人学級として委託を受け、農山村婦人二十五名を対象に六月開講した。婦人団体の活動を見直し、農村における生活意識を高めるためボランティア活動に関する学習を深めることを目標として研究を進めている。
四、婦人会リーダー研修会
多くの婦人が主体的な生活姿勢を確立し、連帯感を深めることは、今日の大きな課題となっている。この研修会は時代に即応した婦人会の望ましいあり方と、豊かな地域づくりを進めるため、従来の活動を見直し改善方向を研究することを目的とする。市内を六方部に分け、県教委、市教委、公民館職員が助言に当たり開かれた。バズ、パネル、分散会討議、講演と研修方法も多彩で、各会場百人以上の参加があり、活発な討議を通して所期の目的を達したものと評価された。
五、福島県婦人学級生大会
婦人のボランティア活動に関する学習を高めるため、発表、交歓を中心に、二日間にわたりいわき文化センターで行われた。初日は大久ボランティア学級等の学級生による事例発表、吉沢英子先生の、国際社会に生きるボランティア活動と題する講演があり、基本的な理解を得るとともに、感銘を深くした。第二日は、学習計画の立案、実践活動の展開方法、国際理解への広がりのためのボランティア活動について、真剣な意見の交換が行われ、有意義な大会として幕を閉じた。
六、今後の方向
(一) 当市婦人教育の方向は、広域的な事業に着目して、情報資料の収集提供、相談事業、交流活動の促進等が考えられ、特に政治学習、消費者学習、婦人有志指導者の研修を進めたい。
(二) 生がい教育の起点としての、乳幼児期の家庭教育の重要性を認識し、学習内容、方法等に改善を加えて、更に推進していきたい。
(三) 婦人の広域における奉仕活動の内容と方法を調査研究し、婦人の適性に即した奉仕活動の促進を図っていきたい。