教育福島0030号(1978年(S53)04月)-020page

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社会の進展・高学歴化等の進行に伴い、成人の学習への意欲は年々高まっている。これらの要求に応じるため、成人対象の集合学習の機会として成人学校・成人学級・成人講座が開設されており、その推移は図3-1-1のとおり、逐年増加状況にある。

従って、今後は、成人に対する学習の機会の地域較差是正を図るため、成人教育の必要性について啓発活動に努め、未開設市町村の解消を図る必要があろう。

(二)婦人学級・婦人講座

昭和五十一年度の婦人学級数は八十二市町村に六百七十三学級、婦人講座は五十三市町村に四百二十講座開設されており、ほぼ県内全域に定着しつつある。(「社会教育統計要覧」(昭五十一))

従って、今後は、地域の実態に即した効果的な運営、学習内容、学習方法の開拓によっていっそうの充実を図る必要があろう。

 

図3-1-1 成人学校,成人学級,成人講座開設状況

 

(注)「社会教育統計要覧」(昭41〜昭51)による。

 

(注)「社会教育統計要覧」(昭41〜昭51)による。

 

(三)高齢者教室

昭和五十一年度の高齢者教室は八十八市町村に三百十五教室開設され、高齢者自身による社会適応のための学習及び精神的、情緒的安定等を図るための高齢者教育が行われている。(「社会教育統計要覧」(昭五十一))

従って、今後も、高齢者教育のいっそうの充実を図るとともに、高齢者教室の末開設地域への開設促進に努める必要があろう。

二、施策の基本方向

(一)成人学校・成人学級・成人講座

成人学校等の学習方法・内容等をくふうし、成人の学習要求に応ずるなど教育の必要性もじゅうぶん検討し、入門的な学習内容や専門的な学習内容コース等充実した成人学校等、及び成人大学講座の開設に努める。

(二)婦人学級・婦人講座

婦人学級等の婦人教育の拡充に努めリーダーの育成を図り学習成果のあがるよう運営の改善並びに学習内容・方法の改善を進める。

(三)高齢者教室

高齢者教室等の高齢者教育の拡充に努め、リーダーの育成を図り、学習成果のあがるよう運営の改善並びに学習内容・方法の改善に努める。

 

第四項 団体活動

 

一、現状と課題

(一)少年団体・青年団体・婦人団体

昭和五十一年度の少年団体数は四千百二十一団体、少年団体加入者数は約二十五万人で逐年増加している。

昭和五十一年度の青年団体数は七百六十八団体、青年団体団員数は約二万人で、近年伸び悩みの状況にある。

昭和五十一年度の福島県婦人団体連合会の団体数は、三百八十八団体で、その会員数は約七万人と年々減少傾向にある。青年団体、婦人団体数及び会員数が伸び悩みの状況にあるのは、勤労青年の都市集中、就労婦人の増加等さまざまな要因によるものと推測され亀(「社会教育統計要覧」(昭五十一))

従って、今後は、各種分野にわたる指導技術をもった指導者の発掘・育成に努めるとともに、各団体の組織の強化と地域活動の活発化を図る必要があろう。

(二)父母と先生の会(以下PTA)

本県におけるPTAはすべての学校に組織されており、結成以来、児童生徒の健全な成長を図ることを目的として、親と先生が協力して活動を行ってきたが、現在においては、社会構造の変化に伴う教育上の諸問題があり、会員の研修はもとより、青少年の健全育成を進める地域活動の充実等に大きな期待が寄せられている。(「社会教育課調査」(昭四十九))

従って、今後は、PTA指導者研修会の実施等により、PTA指導者の育成を図り、その活動の助長を進める必要があろう。

二、施策の基本方向

(一)少年団体・青年団体・婦人団体

各種団体が、それぞれの目的・性格に応じ、自主的活動が,展開できるよう指導資料の提供、リーダーの育成、助言指導等の助長活動を推進する。なお、各種機関団体との連携強化を図る。

(二)父母と先生の会

PTAリーダーの育成を図り、PTAにおける成人教育活動を助長し、児童生徒の校外における生活指導や地域の教育環境の改善等、青少年の健全育成を図る活動の活発化を進めるよう育成助長に努める。

 

第五項 民間有志指導者

 

一、現状と課題

社会教育推進に当たって、民間有志指導者の果たす役割は極めて重要である。本県では、民間有志指導者を対象として各種研修会を実施している。(「教育年報」(昭五十))

将来においても研修会を計画的・継続的に進め指導者の発掘・養成に努める必要があろう。

二、施策の基本方向

民間有志指導者の発掘・養成を図るため、研修会等を計画的・継続的に推進する。

 

 

 


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