教育福島0043号(1979年(S54)08月)-030page

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教育事務所

 

日誌

 

−会津−

 

美しい緑の自然を守る小学生の活動

●古い歴史と伝統をもつ、謹教小学校みどりの少年団は郷土の自然を心から愛し、みんなで力を合わせ、自分から進んで、緑化活動に参加するとともに心豊かでたくましい体をつくり、社会のために奉仕できる人間になることをモットーにして活動しています。

団員五十名は毎週火曜日の放課後に全員汗びっしょり、土だらけのまっ黒な手でくわやかまをふるいながら校地内のみどりの手入れや、わが古城、鶴ヶ城内の清掃や緑化などを中心に活動を広げています。

 

植樹業開会式(謹教小)

植樹業開会式(謹教小)

 

上戸浜清掃(山潟小)

上戸浜清掃(山潟小)

 

主な活動は、四月、国際児童年全国キャラバン隊の会津若松市内活動に参加して市民への呼びかけをしました。

五月、市植樹祭に参加、また東山御廟での探鳥会で県鳥キビタキの声で心を洗う。七月は、県リーダー研修会に参加。八月、全団員で県大会に参加し積極的な奉仕活動をすすめるとともに県内少年団員との親睦、交流を図っています。

規律正しい集団生活のあり方、友達や地域社会のために、みんなで力を合わせて奉仕活動を進める喜びを真に味わうことのできる人間、さらに、自然を心から愛し、自分たちの学校はもちろん、地域社会がみどり豊かな環境にかこまれた「すばらしいふるさと」になることを願い活動をすすめています。

 

山潟っ子のV・S活動

 

●猪苗代湖畔にあり、数百年を経た老杉にかこまれ、野鳥のさえずりの絶えないという恵まれた自然に抱かれた児童数五十八名の小規模校である山潟小学校では、教育目標「生き生きと活動する山潟っ子」の具現化を図る手だての一つとして、全学年縦割り方式による奉仕グループを編成して、十数年の伝統をもつV・S活動に励んでいます。

校地の一隅に「水ばしょう」の群落があり、春、雪どけ水の流れの中に可憐な花が開きます。この群落の水源確保、柵の補修、枯枝の除去等をPTAの協力を得ながら児童の手によって行っています。また四季おりおりの変化をとらえて観察を続け、現在は天然記念物の町指定を受け、自然の保護と学習をかね大きな成果をあげています。

また奉仕活動として、近年とみに観光地化し汚染度も高くなってきている上戸浜水泳場の清掃を行っています。

本年度も、プール開きと前後して、全校生による清掃活動は「自分たちの水泳場をきれいに」のめあてのほかにふるさとの自然を守ろうという願いもこめられています。かつて児童の発案で始めた活動が定着し、伝統として現在生きています。

こうした小学生の一連の組織的活動は豊かな会津の自然を守り、児童の自主性、自然愛護の精神、奉仕の精神の育成に大きな役割を果たしています。

 

 

 


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