教育福島0057号(1980年(S55)12月)-031page
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う場所にせず、能力を掘りあてる作業の中で成績の差が消えていく。そういう差別の消える深い授業をするだけの力量をわがものにしなければならないのではないだろうか。
このような反省をふまえて、本年度の指定研究学校の実態に即した新科目「理科T」の学習指導について研究を進めている。
反省を具体化するためのものとして筆者らは「サイクロトロン型学習モデル」を考えだし、学習計画から授業案までこれにのせることにした。
これは、基本的な考えとして、「KJ法」であるが、更に具現化実践化を図ったものである。
学習は経験レベルと思考レベルの二極マルチ構造とし、学習のレデネスや学習能力、習熟度などの多様化に対応するための配慮をし、個別化をめざしたものである。教師が教室で望ましい学習の場をつくり、的確に目標を達成させようと考えている。この学習法により、授業には格段の進歩があったものと評価している。
図3 種々の指導形態を取り入れた授業の反応
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図4 個別化した授業で身につけたもの
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図5 学習意欲の変容
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四 おわりに
授業への取り組みは、授業内容に対する理解のあいまいさを許容することなく、授業に徹することを通して「学習する喜びを与える教育」にこたえる途に結びつけなければならないと考えている。
試行錯誤による実践であったが、まだまだ未熟である。前にも述べたような資質の変容が認められたかどうかはこれからの問題である。
(なお、この研究は、県教育庁高等学校教育課渡辺専一指導主事、本校山内正弥校長の指導と励ましをいただき、本校理科担当の次の者が、共同で取り組んだものである。)
・小竹恒雄
・亘理尚覚
・菅野幸延
・敦賀康男
・小野孝雄
・菅野公晴
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