教育福島0059号(1981年(S56)02月)-012page

に即しながら児童生徒の特性を生かし地域の要請に答える創意ある教育活動の展開が期待される。

　

一　新学習指導要領の趣旨を十分に研究し、児童生徒や地域の実態に即し、複式学級学習指導計画や学習指導法改善を図る

(一)　複式学級学習指導計画の改善を図る。

(1)　年間指導計画の作成に当たっては、計画の型についての研究を深め、実情に即して効率的な指導ができるように改善する。

(2)　地域の学習環境や学習素材、生活経験を十分生かせる指導計画となるように改善を図る。

(3)　育て、身につけさせる諸能力や態度を明らかにして、その実現のため実践可能な具体的な計画となるように工夫する。

(二)　自主的に学習する習慣形成を意図した指導過程を工夫する。

(1)　直接指導と間接指導とを、有機的に関連づける指導過程を工夫する。

(2)　間接学習が主体的になされ、課題の解決・習熟・応用・自己評価など「ひとり学習」の深化を期待した指導に努める。

(3)　間接指導における学習資料の開発と活用を積極的に工夫する。

【複式学級教材構成資料(県教育委員会編)を参照のこと】

　

二　少人数学級の特質を生かした指導法の研究を促進し、授業の充実を図る

(一)　主体的に学びとる力を育てるための指導法を工夫する。

(1)　学習のめあて、その範囲と程度を明らかにし、学習意欲を高める工夫をする。

(2)　グループ学習の場合は、グループ内の児童生徒が共通の目的や問題をもって結びつき、各自の興味や関心に応じて、自主的に問題解決に取り組めるよう努める。

(3)　自己評価の機会を設けて、自ら確かめ主体的に解決にたち向かう学習態度の育成に配慮する。

(4)　直接指導では主体的な学習を成立させるための指導を重視する。

(二)　一人一人を生かし育て、よりよい人間関係を育成するための指導方法を工夫する。

(1)　学習の内容に応じ、個別・小集団・学級集団・縦割り集団・学校集団等の適用を図る。

(2)　積極性や社会性を育てるために学校における集団活動の機能を生かすとともに、必要によってはいくつかの学校が集まって行う教育活動を計画し運営を工夫する。

(3)　指導の重点化と教材の精選を図り授業にゆとりを持たせ、個別に応じた指導を計画的に位置づけるよう努める。

(4)　児童生徒の特質から、表現力や自主的・主体的な態度を育成するため、学級や学校における全教育活動を通して努力する。

(5)　校内の研究協力体制を確立し、各教科・道徳・特別活動等の学習指導の実際について研究を深める。

　

三　教育機器を積極的に活用し、児童生徒の学習経験の拡大を図る

(一)　学習に興味と意欲をもたせるために、学習資料の作成、収集を図り、指導過程に位置づけ、学習経験の拡充を図る。

(二)　個別学習の充実のための教育機器の活用に努める。

(三)　テレビジョンや録音機等の教育機器や資料の計画的な充実を図るとともに、それらの保管、管理体制を整え、資料等の累積及び活用を積極的にすすめる。

　

国語

小学校

国語を正確に理解し、表現する能力を養うとともに、国語に対する関心を深め、言語感覚を養い、国語を尊重する態度を育てるようにする。

なお、指導に当たっては、「言語の教育としての立場をいっそう明確にする」の基本方針に添い、言語活動の重点化を図り、文章表現をはじめ、言語表現力を高めるよう配慮する。

更に、各学年の目標や各領城の指導事項を教科書との関連で確かめ、単元題材、単位は時間のねらいを明確にして学習活動を展開する。

　

一　国語科における基礎的な能力を高めるよう指導を工夫する

(一)　文学や語句等の言語事項の指導を重視し、指導計画・指導過程に位置づけて指導する。

また、必要に応じ、取り上げて指導することを考慮するなどして、一人一人に確実に基礎力が身につくよう指導を工夫する。

(二)　書写の指導に当たっては、硬筆・毛筆の関連を重視して指導計画を検討する。

また、用具の工夫などにより、字形・筆順・字画・配字等の基礎的技能を高め、指導目標に照らした具体