教育福島0059号(1981年(S56)02月)-013page

的な評価によって、望ましい態度、習慣を養うようにする。

(三)　聞くこと、話すことの指導に当たっては、「表現」・「理解」の関連を考慮し、特に「正確に聞きとること」と「的確に話すこと」に重点をおき、内容、教材を検討し、指導計画を吟味して、ねらいを明確にして指導する。

　

二　作文の指導を計画的に行い、文章表現力の向上を図る

(一)　作文を主とする指導計画を検討し実際に書く時数を確保する。

その際、各学年の目標や指導事項を教科書との関連で確め、いつ、何を、そのように書かせるかという技能面の指導内容を十分検討し計画する。

(二)　作文活動を通して、児童の思考力を高めることを重視し、物の見方、考え方、感じ方を高め、表現すべきことがらを豊かにもつことができるよう指導を工夫する。

(三)　実際に書く活動を十分に取り入れ書くことを通して表現力をつけるように配慮する。

(四)　一人一人の文章表現力を養うため実態に応じ特に基礎的な事項を取り上げて指導するよう考慮する。

(五)　評価や作品の処理方法を工夫し、書く意欲や喜びをもたせるようにする。

　

三　文章を正確に読む能力を高めるとともに、豊かな読書力の向上を図る

(一)　教材を文章内容及び言語事項の両面から分析し、指導事項を重点化し文章を正しく読む能力を養うための計画を整備する。

(二)　言葉のもつ機能を的確にとらえ、どんな言葉で、どのように書かれているか、その言語表現を理解させるとともに、文章内容を正しく理解させる能力を身につけさせる。

(三)　読む活動の中に表現活動を取り入れ、表現力と理解力が一層高まるようにし、学習で得た能力が、日常生活に役立つよう配慮して指導する。

(四)　学校図書館の活用を促す指導を工夫し、読書に対する興味と意欲を高め、すすんで読書に親しむ態度を育てる。

　

中学校

　

新学習指導要領に基づく完全実施の年に当たるので、学習指導要領の趣旨内容についての理解を十分にもつようにする。

なお、指導に当たっては、「言語の教育としての立場をいっそう明確にする」の基本方針に沿い、言語活動の重点化を図り、文章表現をはじめ、言語表現力と読書能力を更に養うことに重点をおくようにする。

更に、各学年の目標や各領域の指導事項を教科書との関連で確かめ、単元題材、単位時間のねらいを明確にして学習活動を展開する。

　

一　国語科における基礎的な能力の育成に一層努力する

(一)　漢字や語句、表記や文法事項等の指導を重視し、単元、題材、単元時間の指導計画に位置づけ、系統的な指導と個々の実態に応じた指導を工夫する。

(二)　聞くこと、話すことの指導に当たっては、「表現」「理解」の関連を考慮し、特に「正確に聞きとること」と「的確に話すこと」に重点をおき、指導計画、内容、教材を検討し、ねらいを明確にして指導する。

　

二　作文・書写の指導を計画的に行い文章表現力の向上を図る

(一)　作文を主とする指導計画を検討し実際に書く時数を確保する。

その際、学年の発達段階に即し、作文指導の目標、指導事項をおさえ学年の系統をふまえて計画する。

(二)　作文活動を通して思考力を高めるため、物の見方や考え方を広め、深化できるよう指導の工夫をする。

(三)　作文活動過程の各段階で、何を、どのように書かせるかを明確にして指導する。

(四)　実際に文章を書く機会を多くし、書くことを通して表現力の向上を図る。

この際、読むこととの関連を考慮し、言葉のきまりの指導を適切に行われるように配慮する。

(五)　書写の指導に当たっては、国語科書写の性格をとらえ、指導時数を適切におさえて指導計画を検討し、書写学習の成果が、生徒の日常生活の中で生かされるよう指導の工夫をする。

　

三　文章を正確に読む能力を高めるとともに、豊かな読書力を身につけさせるよう努める

(一)　生徒の実態に即し、読解技能の系統をふまえ、文章を正しく理解し、鑑賞する能力と態度が確実に身につくよう指導内容、方法を検討する。

(二)　語句、文、文章構成、文体、要旨主題などについての指導内容、方法について検討し、文章表現力の向上を図る。

(三)　文章の記述に即して内容を読み取る能力を高めるとともに、その能力が読書力ヘ発展するよう配慮する。

(四)　学校図書館の利用を促す指導を工夫し、積極的に読書する意欲を喚起し、読書の楽しさを得させるよう配慮する。