教育福島0060号(1981年(S56)04月)-006page

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教育

−偉大さの根元について−

東海大学教授 高橋 ◆

 

筆者紹介

 

筆者紹介

大正十五年生。早稲田大学大学院法学研究科修了。オリジン電気人事部長、総務部長、取締役、監査役を歴任。昭和四十九年日経連理事、教育部長。五十三年九州東海大学教授、熊本大学工学部講師。文部省理科教育、産業教育審議会委員、同社会教育委員等を歴任。二本松市出身。

 

わが国民が新たなる世界の経済人、産業人として求められるものは何か、ということについて、日経連の教育部長であった五十一年当時、多くのかたがたから意見を求めたことがあります。結論として次の四つの課題が指摘されました。

第一は、豊かな人間性の涵養であります。第二は、基本的知識の充実と専門的能力の育成であります。第三は、組織人としての有機的総合力の発揮であります。第四は、国際的視野の拡大であります。

ここ十年来の産業における生産性は年平均の伸び率が、日本五・二パ一セント、米国○・七パーセント、西独三・三パーセント、自動車の生産台数は五十五年

一年間で千百四万台強と米国を抜いて世界第一位となりました。IC(集積回路)生産は西独一に対し、日本六、米国十八、コンピューターは一対二対七という結果であります。

このような日本の伸長は何によってもたらされたのかと問われたら、私は次の四点を挙げてみたいと思うのです。

すなわち、(1)日本人の積極性、開発努力 (2)大規模投資による製品の質の向上、生産性の向上 (3)教育された勤勉な若い労働力 (4)経営者と従業員の積極的な協力であります。

顧みて、経済の高度成長に伴う社会状況の変化や価値観の多様化は、二十一世紀の中核となる青少年の人

 

 

 


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