教育福島0060号(1981年(S56)04月)-041page

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ぼくの学校わたしの学校

 

喜多方市立第二中学校

三  年

小田切 史 也

 

SLがつい最近まで走っていた日中線の村松駅の東に位置しているのが、私たちの学校、喜多方市立第二中学校です。市の中心から少し離れた所にあるせいか、学校の周りは緑が多く、遠く磐梯、飯豊の山々が夏でも白雪をたたえているすばらしい環境です。校庭の土手には、桜の木が立ち並び、春の最も美しい風情を添えてくれます。すると、わたしたち五百五十三人の心も和やかになります。校舎は、木造二階建で最近よく見られる鉄筋校舎とは、一味、違った香りの中で、勉強に励んでいます。時々、隣りの教室から、明るくはずんだ声や、先生と生徒の楽しそうな会話、音楽室からの美しい音色や歌などが聞こえてきます。廊下を「ギシ・ギシ」と歩く音までがリズミカルです。このように、数々のおもしろい場面を作ってくれる木造校舎を、私たちはこのうえなく愛しています。

正門近くには二中生としての目標が御影石に刻み込まれています。「真・善・美」の三文字です。これは校章の三枚の桜の葉に関係があります。調和と統一をはかり、人間形成に欠くことのできない知・情・意を表しているそ、うです。私たちは常にこの三文字を心に、学習とスポーツを両立させながら活動しています。

校歌の一部に「押切川の岸の径、清いせせらぎ聞きながら」と、歌われています。この押切川も、喜多方市の都市計画によって埋められてしまいました。この川は、私たちにとって最も思い出深い場所なのです。それは、毎年学校行事の一つとして芋煮会を催して楽しんだり、学校帰りに石投げをしながら、一日の反省をして、親しんできた川だからです。

昨年度は、生徒会の行事をたくさんもちました。球技大会、文化祭、中体連の激励会など、積極的に参加し、活動を通じて「協力・思いやりの心」の大切さを知りました。雪の吹き込む古い校舎でも、あたたかい心が通い合っているのが私たちの学校なのです。

先輩の残した輝かしい足跡を目標とし、更にそれを追い抜く努力をしながら新しい伝統を築き上げ、大きく羽ばたいていきたいと思います。

 

正面玄関▼

▼校内外の美化に一役

 

▼校内外の美化に一役

 

 

 

 

 

 


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