教育福島0060号(1981年(S56)04月)-042page
ぼくの学校わたしの学校
福島県立聾学校福島分校
小学部六年
八 巻 和 弘
私たちの学校は、分校です。本校は郡山市にあります。また、会津若松市といわき市にも分校があります。福島分校は、福島駅から北へ約十五分の静かな住宅街森合にあります。
私たちの学校は、耳の聞こえない子供たちが勉強する学校です。
この学校は、昭和四年五月十一日、私立盲学校の中に聾唖部として設置され、昭和二十三年には、義務制となり渡利に移転しました。
そして昭和四十九年度の統廃合により、高等部が郡山の聾学校に移転し、昭和五十年度からは、福島県立聾学校福島分校となりました。
学校の近くには、私たちの心をなぐさめてくれる信夫山があります。学校から西の方には、美しい吾妻山がはっきり見えます。このような美しい環境なので私たちは、毎日、勉強に運動にせいいっぱい励むことができて幸せです。
私たちの学校では、近くの福島市立福島第四小学校と交流学習をしています。交流は、四小と聾学校と盲学校がいっしょです。私たちは、耳が聞こえないので四小の友達は、ゆっくり話したり、かたをたたいて呼んだりしています。
行事の中で交流学習がとても楽しいので、私たちは、「交流をもっとやりたい」と時々言っています。
お友達がたくさんできて手紙の交かんをしたり、フットベースボールやドッジボール、サッカ−などすることができてとても楽しいです。
また、学校生活を楽しみ、社会的慣習を学ぶための児童会活動も活発で、七夕祭りやお月見会、豆まき会、ひなまつり、すもう大会など、楽しい行事も毎年行われています。また、みんながきまりを守ってよい子供になるために毎週火曜日に、朝の会を行っています。
私たちは、聴覚障害というハンディキャップに負けず、やがて立派な社会人として生活していかれるように毎日ことばをおぼえ、知識を深めるためにがんばっています。
(注 八巻和弘君は、この四月、中学部に進学しました。)
元気いっぱい▼
▼朝の会風景