教育福島0062号(1981年(S56)07月)-018page
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1)「学習」「生き方」「進路決定」についてのものが多い。
(3) 期待・満足度調査から
1)「友人関係」については大多数の生徒が満足している。
2)「進路のための努力」、「はりのある生活」「学習を深める」「自己確立」などは期待度は高いが満足度は低い。
(4) 進路に関する調査から
1)進路について明確な目標を持たない生徒が多く進路に対する取り組みも遅い。
2)自己理解が不十分なこと、希望する進路に学力が伴わないことなどに悩みを持つ生徒が多い。
(5) 生徒会・部活動調査から
1)生徒会活動に積極的に参加している生徒は少ない。
2)部活動は全員参加で実施しているが、積極的に活動している生徒は約半数ほどである。
(6) 保護者に対する調査から
1)学校の指導に対しほぼ満足し、協力的であるが、「一層の厳しさ」を求めている。
2)「宿題を毎日だしてほしい」など学校依存的傾向が強い。
4 研究実践案の策定
生徒の実態に基づき、指導計画を次のように策定した。
(1) 目標確立のための指導
1)オリエンテーションの充実
2)個別面談、教育相談の充実
3)保護者や中学校との連携強化
4)ホームルーム活動の充実
(2) 学習指導
1)「わかる授業」の展開
2)学習習慣の確立
3)教師の組織的な授業研究
(3) 進路指導
1)自己理解の深化
2)職業選択についての指導の充実
3)大学等の選択についての指導の充実
(4) 生徒会・部活動
1)生徒会・部活動の推進
(二) 第二年次(昭和五十五年度)
第一年次に策定された計画に従い実践に入った。
実践された主な内容は次の通りである。
1 目標確立のための実践内容
(1) 中学校との連携強化
○進路に関する中学校保護者会への出席(学校紹介)○中学校訪問(情報交換、授業参観)○中高連絡会(情報交換、授業公開)
(2) 保護者との連携強化
○方部別保護者会
(3) 面接指導
○年度始めに面接期間を設定
(4) 集団宿泊訓練
○第一学年を対象に実施
2 学習指導委員会実践内容
(1) 「学習の手引き」の作成
○家庭学習の習慣化を目標に各教科の「学習方法」を中心に編集
(2) 読書感想文コンクールの実施
(3) 教育相談についての研修
○研修会参加者による伝達講習会
○専門家による研修会
3 進路指導委員会実践内容
(1) ホームルームにおける計画的指導
(2) 「進路の手引き」(生徒対象)「進路指導だより」(保護者対象)の発行
(3) 自己理解深化のための各種調査
4 生徒会・部活動委員会実践内容
(1) 生徒会活動推進のための実践
○リーダー講習会○生徒会役員の他校視察○生徒会行事(校内討論会、わらび採り大会等)
(2) 部活動推進のための実践
○全員加入における効果的練習策の研究○部編成の再検討○各種規定の見直し○部活動における教育相談の充実
三 実践による生徒の変容と問題点
実践の結果を確かめるため、基礎調査の項目の中で変容が求められるものについて再調査された。それらの比較分析の結果、次のような変容と問題点が明らかになった。
(一) 学習指導委員会
1 家庭学習調査から
全校的には、「継続的に勉強する」生徒が増加しているが、二年男子では、九・二%が二・七%に減少し「時々または試験の前だけ勉強する」生徒が増加するという逆の結果がみられる。
2 満足度調査から
全体的に高校生活への満足度は高まっているが、ここでも男子生徒に前年度を下まわる項目がみられる。
3 悩みの調査から
悩みは各項目とも減少しているがただ一つ増加しているのは「勉強する気になれない」である。これは家庭学習調査にみられる「時間はあるが勉強する雰囲気がない」の増加と密接な関係があるものと考えられ見逃すことのできない傾向がある。
(二) 進路指導委員会
1 職業選択の理由調査から
学年進行に伴い、「自分の能力を生かせる仕事」が増加し、「収入の多い仕事」が減少している。これは職業選択に当たって自分の能力発揮という積極的な面の増加であり、望
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