教育福島0067号(1981年(S56)12月)-014page
表8 昭和56年度福島県芸術祭主催行事
十六 福島県文化センター運営
県文化センターが昭和四十五年九月にオープンして以来、その管理運営を財団法人福島県文化センターに委託しているが、開館後満十年を経た現在、本県における文化施設として特色ある館づくりをめざして、昭和五十六年度は自主企画による事業はもちろん、各種事業について検討を加えた。
即ち低廉な料金での中央の優れたオーケストラの演奏会、児童の情操教育の一助に資するための少年劇場、県民参加の舞台発表事業、又は県内美術界の動向調査並びにその結果に基づく、ふるさとを描く展、福島県近代日本画の歩み展等の実施、一方においては、画期的な福島県文化要覧の刊行、自由民権百年記念資料展、母畑地域を中心とした遺跡分布発堀調査等々多彩な事業を展開しながら「動く文化センター」として、県内各地域に活動範囲の拡大に努めている。
五十五年度の当センターの利用状況は、三十六万六千余人の多きに達し、前年度に対し十三パーセントの増加をみるに至った。
主な施設の利用状況をみると、文化会館では、大ホールにおける催し物が百十九回(十五万一千余人)小ホールで百八十四回(五万余人)に及んでいるが、このうち四十五パーセント強が音楽会である。美術博物館では、二階展示室の利用回数十八回(一〇七日)入場者三万三千余人、三階展示室は十七回(二五六日)十一万二千余人合計三十五回十四万六千余人であり、利用度が高い。
会館の管理関係においては、大ホールの舞台効果が一層高まることと、舞台装置の安全な確保を期すために、音響工事並びに吊り物のロープ・ボーダーケーブルの更新、身体障害者の利用を配慮しての設備の改善等、庭園整備として前庭にブロンズ像を設置するなどよりよい環境づくりに努力した。
表9 昭和五十六年度福島県文化センター事業