教育福島0067号(1981年(S56)12月)-034page

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まちからむらからこんにちは

 

町立図書館の運営

棚倉町教育委員会

 

一 図書館のあゆみ

 

棚倉町立図書館は、町民の多年の要望がみのり、町議会の議決を経て棚倉町城跡中央公民館南側敷地に建設された。昭和五十三年十二月二十日完成、翌年一月四日付で図書館長発令、一月十日付図書館専任職員一名の発令をみた。一月十六日備品整備を完了し、従来の公民館図書室からの移転並びに県立図書館より図書の貸与を受けた。図書館協議会が構成委員十名によって発足した。

昭和五十四年一月十九日開館(館内利用)二月一日館外利用を開始、四月一日付専任司書一名が増員された。九月一日から点字図書の導入を行った。

昭和五十五年四月一日からカード式

(ブラウン方式)を採用、同五十六年二月から録音図書(テープ)の貸し出しを障害者を対象に行い、同七月一日から巡回文庫方式を取り入れ現在に至っている。

図書館施設は、敷地面積六百七十平方メートル、建築面積二百五十九平方メートル、内部構造はロッカー室、書庫、閲覧室(一般・児童)、新聞閲覧室、談話室、秘蔵書庫、ボイラー室からなり、鉄骨造平家建である。建設費二千七百三十万円、他に備品費二百七十万円、図書費三百八十五万円であった。町立図書館は、社会教育充実を図り町民の文化、教養、調査研究に供するため開設されたものであるが、町立図書館として限られた財源と人員なので、常に創意工夫が必要であった。

開館当初の蔵書数は、わずかに五千冊であったが、これを拡充し更に特徴あるコーナー(児童コーナー・郷土史コーナー)を設置した。将来の展望としては、町の青少年対策、特に鍵っ子対策など今後社会教育施設としての任務は大きいものがある。

 

二 図書館事業について

 

(一) おはなしの部屋

 

図書館・公民館共催で「子どもたちに読書に親しんでもらおう」と昭和五十五年四月から行った。毎月第二土曜日午後中央公民館で開催し、童話の読み聞かせや紙芝居、ゲームを行っている。毎回幼児、小学校低学年五・六十人が集まりすっかり定着している。

司書の藤田・横山の二名が担当している。また毎年八月の夏休み期間には、自然の中での親子のふれ合いを趣旨として「林間おはなしの部屋」を亀ケ城公園内で開催しているが、本年は特別企画として読書愛好グループみずの会会員による大型紙芝居と公民館ふるさと学級生によるゲーム(水鉄砲、石けり等)を行い約四百名の参加があり好評のうちに終了した。この影響か、図書館の利用者数が前年に比べ幼児は二倍以上と伸びており、小学生も前年に比べ千二百人増加している。また、読書熱の高まりばかりでなく、青少年健全育成にも大きな役割を果たしている。

 

(二) おりがみ教室

 

図書館主催、公民館婦人学級の後援で昭和五十五年より毎年六月に実施している。折る楽しさ飾る喜びを味わい七夕祭りを目標に行っているが、本年は約二百二十名の参加者があった。横山・藤田司書の全体指導、婦人学級役員による個別指導で各種のおり紙が完成し、大竹ざお二本にそれぞれ飾りつけられた。これは七夕まで図書館に飾りまた各人には、小さな竹飾りが渡され参加した子供たちは喜びをかみしめていた。

 

書庫

書庫

 

 

 


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