教育福島0068号(1982年(S57)01月)-015page

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5の通りである。

ウ 事前テスト全体の正答率は、四十七・二パーセントであった。

・一番低かったものは、「その」の代わりに言葉を入れる問題で九パ−セント

・「その」は、前の文全体である問題で正答率十五パーセント

・「そこ」「その」を使ってひきしまった文に書き直すところ、「そこ」が二十一パーセント「その」二十四パーセント

エ 事後テストの全体の正答率は、八十七・二パ−セントであった。

・一番低かった「その」は、正答率四十七パーセントと高まった。

・ひきしまった文にする問題の「そこ」は、五十三パーセント「その」は八十二パーセントと練習作文の成果の一端をみることができた。

・長文になると問題が残る。

オ 児童作文を分析してみると、事後の作文では、指示語を使ってより正しい文章にしょうという傾向を認めることができる。

今後の作文指導等において重点的に指導していかなければならない。

カ 把持率(定着率)については、資料5の通りである。

3 結論

(1) 事前、事後テストの結果の有効度数や児童作文の内容からみても、一部分については変容が認められ仮説は、有効に働いていたと思われるので今後指導を継続していく必要を感じた。

(2) 学年の系統を踏まえ到達基準を明確にし、具体的な手だてを作成したことによって、各学年での指示語の指導内容がはっきりしてきた。

(3) 事物を指し示す場合の理解はよくなったが、文脈の中の事柄を指し示す場合については、今回の指導をもとに文章読解や作文指導等に機会を設け継続して指導していかなければならない。

(4) 児童作文を事前事後で分析してみると、

ア 指示語の使用数が多彩になった。

イ 指示語の重要さを認識し、作文の中に生かしてつかい「正しい文章」を書こうという気運が感じられた。

ウ 文の簡略化に対する意識の芽ばえも感じられた。

 

五 反省と問題点

 

全学年にわたり、到達基準を明確にして、累積的繰り返しの指導を実践してきた結果へ前述したように、一部分ではあるが効果が認められた。系統的・意図的指導をすることによって、効果も期待できると考えられるので、より確かなものにするため、今後、更に、実践を積み重ねていきたいと考えている。

 

資料5 事前・事後・把持テストの結果  (事前S56.9.5 事後S56.9.12把持S56.10.3)

 

 

 

 

 


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