教育福島0072号(1982年(S57)07月)-017page
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実践の推進にあたった。また、学年会、HRT会、部顧問会も研究組織に組み込み全校的体制の確立を図った。
四 第一年次の研究実践の概要
(一) 生徒の意識調査
指導の手がかりを得るため、一七項目にわたる意識調査を実施した。調査結果の主なものは次の通りである。
(1)入学後の満足感
「不満である」生徒が約三〇%あり、その理由は、進路に対する不安、友人関係、授業内容などである。改善の方向を示唆するものであろう。
(2) 学習について
「勉強が嫌いだ」と答えた生徒が九〇%にも達するが、大部分は「やらなければならない」と思っている。学習の意義としては、「進学や就職のため」、「当然のことなのでなんとなく」が大部分で、「自分から意義を感じて」という積極的な生徒はわずか一〇%である。また、「勉強しない理由」としては、「すぐあきてしまら」、「勉強の仕方がわからない」が主なものである。「教師に望むこと」としては「進度をゆっくり、わかりやすい授業」を指摘する生徒が多い。わかる授業の実践への取り組みが望まれるところある。
(3) 部活動について
「参加している」生徒は約七〇%と参加率はかなり高い。不参加生徒に男子が多く、その理由として「他の事に気がとられて真剣に取り組めない」が多く含まれているのが問題である。
(4)生活態度について
「本校生の生活態度は?」に対し、「あまり良くない」と「悪い」とで七〇%にもなるが、「自分自身は?」に対しては、「大体良い」「良い」で七〇%に達する。
これは、一部生徒の生活態度への批判ととらえるのが妥当であろう。
(5) 学校生活で改善すべきこと、
「本校生の生活で改善すべき点」については、「服装・頭髪など身だしなみ」、「勉強不足」、「授業態度」、「清掃」、「自他の持ち物の区別」など基本的生活習慣にかかわる項目を指摘する生徒が多い。
(6)自分自身の欠点について
「根気強さに欠ける」、「計画性に乏しく、その場かぎりの行動をする」、「すぐ頭にくる」など厳しい自己分析をしている。これは、教師の見方とも一致するものである。
(7) 改善の方法について
「生徒の自覚」と答えた生徒が最も多く、「HRや生徒会で取りあげる」、「教師と生徒の意志の疎通を図り生徒の自覚を高める」など生徒の自覚に求める指摘が多いが、「教師の厳しい指導」を期待する生徒もかなりみられる。
(二) しつけ指導の実践内容
(1) 生活委員会活動の推進
1)会運営の改善
従来月一回であった委員会を月三回とし、委員の責任感の高揚を図るとともに事前連絡の徹底、欠席委員の再召集などにより出席率の向上を図った。
また、会の決定事項を翌日のSHRで必ず報告し、その主旨の周知徹底を図った。
2)校内浄化運動
委員会で空箱利用のゴミ箱を作製し、生徒昇降口等に設置し、美化意識の高揚を図った。
3)標語の募集
遅刻防止、着帽、自転車の二人乗り防止を図るため全校生から標語を募集した。「まあいいさ、こんな気持ちが遅刻をまねく」など三点を選定し、校内に掲示した。
その他、遅刻防止のための「校門での呼びかけ運動」や交通安全のための「下校時の呼びかけ運動」を委員会の企画で実施し成果を挙げることができた。
(2) 服装指導
服装指導は、しつけ指導の中でも極めて大切なものであり、今年度の重点として取り組むことにした。
1)一斉指導
HRや学年単位の指導を年間一〇回実施した。指導に際しては、事前に服装心得、指導のポイントのプリントをそれぞれ生徒、教師に配付し、生徒の意識の高揚と教師間の共通理解を図った。
2)生徒会役員と係教師の話し合い
「服装心得を守るためには、どのようにしたらよいか」について話し合いを持った。「違反」者への指導の徹底、「HR
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生活委員会の活動
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