教育福島0072号(1982年(S57)07月)-021page

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考えている。

2 「しつけ」は「学校でやるべきだ」は一%と少なく「家庭でする」が四一%で「学校と家庭」が五へ%と多い。更に「非行の原因」に「しつけが不十分だから」と考えている親は半数いる。

3 子供への不安や悩みは「成績や学力に関するもの」平均二九%であるが、三年生の保護者は四〇%と極めて高い率を示している。これは進路選択を目前にして、親の苦悩の現われと思われる。「日常生活」についても三七%の親が悩みをかかえている。

4 本校の生活指導に対しては「もっときびしく」指導を求めている(三六%)内訳は「道徳面」四〇%「交通事故防止」一六%「校則順守」一五%となっている。

5 親の考えている子供の将来像は「他人に迷惑をかけない青年」一六%「責任感の強い青年」一一。%「心が広く素直な青年」一〇%で「骨惜しみしない青年」や「指導力のある青年」は一%にも満たない。

(四) 考察

1 ロングホームルームについては生徒の興味や関心を正しく把握し具体的なテーマを設定すべきであろう。

2 リーダー育成は急務である。また役割を持たない生徒への配慮もすべきである。

3 判断力や基本的生活習慣に対する甘さがみられる。生活の基準や規律ある生活行動を身につける必要がある。

4 学業生活の在り方、進路選択、人生に関すること等ホームルームの主題として取り扱わなければならない問題が多い。また悩みをもっている多くの生徒へのアプローチも極めて重要な課題である。

5 子供の将来像に対し、保護者は積極的、行動的な人間を期待するより、いわゆる平均的で中庸な人間像を求めている。教育目標とのかかわりで保護者の啓蒙が必要と思われる。

以上、第一年次の研究、調査、実践への取り組みと今後の課題について、その一端を略述したが、生徒の実態を的確に把握し、それに対応した指導をすることは極めて大切なことであり、研究指定を機会に、全校挙げての一貫した活動が推進され大きな成果のあがることを期待するものである。

 

おわりに

 

上述の生徒指導推進地域について、二か年間の活動成果が発表された。研究推進の中心である生徒指導推進会議は、これまでの活動の成果を踏まえながら、家庭及び学校・地域社会のそれぞれの立場から青少年の健全育成のあり方についての小提言や、いわき市全地域の連携とともに、各地区の学校と方部・地区の 層の連携が図られたことが大きな成果として評価されよら。

船引高等学校では、既存の組織を見直して機能の活発化が図られ、中学校訪問では、在学生徒の学校生活における活動状況や中学校の先生への出身生徒の便りを持参するなど、高校の一方的な資料の収集に終わることなく、訪問のあり方が工夫されていた。

石川高等学校では、中学校との協調による方部懇談会等を通して保護者への啓発が図られ、更に、中・高相互の授業公開の実施により、生徒指導面の連携のみにとどまらず学習指導法についても研究がなされ、中・高一貫指導の上からも研究の成果がみられた。

会津農林高等学校では、学校生活の基本である「規律ある生活の指導」を主題に、「しつけ指導」「交通安全指導」「家庭との連携」について、できるだけ生徒の主体的な活動の場を設定し実践してきている。第二年次には、更に「規律ある生活」が日常の学校生活に定着するための研究推進が望まれる。

梁川高等学校では、研究推進のための組織・役割等について確認され、それぞれの組織を通して研究が進められてきた。第二年次においては、研究第二係が具体的に実践研究し、研究のねらいが生徒のホームルーム活動を通して、どのように培われ達成されるかなど、研究の成果を期待したい。

 

ばい菌は水に流して!

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8月2日〜8日 食品衛生週間

8月は食中毒が多く発生する季節。高温多湿のいまの気候が微生物の繁殖に適しているからです。使い終わったまな板やぼうちょうをそのままにしていませんか。ばい菌の増殖を防ぐには水洗いだけでも効果があります。手や調理器具を清潔にして、食中毒を予防しましょう。

 

 

 

 


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