教育福島0072号(1982年(S57)07月)-032page
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まちからむらからこんにちは
婦人大学講座の運営
山都町教育委員会
はじめに
山都町は、福島県の西北部に位置し北は、磐梯朝日国立公園の飯豊連峰によって、新潟県、山形県に接しています。地勢は、大部分が山地で、総面積の八○パーセント余りを占め、冬の飯豊山から吹きおろす寒風は厳しく、積雪も地区によっては四メートルをこすこともめずらしくなく冬期間は、道路が閉ざされ孤立状態になることもあります。
反面、雪どけを合図に一斉に花をつける高山植物、岩間を自由に跳び回るカモシカなどを、一目見ようと、登山家でにぎわう飯豊山は街から見ることができ、雄大な姿はいつも私たちの心を引きつけるものがあります。町の人口は、年ごとに減少し、現在は五千五百余人の過疎の町ですが、過疎を抑制し、若い人達が定着できる魅力ある町、健康で文化的な生活が営める町づくりが、町民個々の希望であります。
一 講座開設の経過
この小さな私たちの町には、婦人の団体や婦人学級など、部落を単位とした団体が数多くあり、それぞれ目的を持った活動を続けております。
近年は、急激な消費経済がこの山間の地まで浸透して、家庭生活に大きな負担となって現れてきました。その対策として町では、企業の誘致に全力を注ぎ、豊かな町づくりに苦慮しております。婦人の労働は年ごとに増し、人間としての体力や精神的な面でも限界を越え、異常なほどの現象がみられる昨今地域問題にさえなってきました。
しかし目先のことばかりを気にせず人間本来の生き方を、婦人が真剣に考えて見るべきではないだろうか。
家庭経済は昔ながらの夫まかぜにしても、婦人は子供を見守りながら地域の方々と手を取り合い、ゆとりのある生活ができないものかと考え、アンケート調査をしてみました。
その結果、主なものを紹介してみますと、
・町の中心部より、二十二キロメートルも離れているので住みにくい。
・余暇時間がない。
・経済にゆとりがない。
・地域差があって、距離的に自己負担が多くなるので、出かけることが少なくなる。
・部落以外の人との対話を望む。
・現在の農業政策は不満である。
・町執行者との座談会を特に希望する。
・中央婦人学級開設の必要性はある。
・講師については、町以外の人を希望する。
・若い婦人には、礼儀作法が知らなすぎる。
・部落内に若い衆が見えない。
・農家に嫁の来てがない。
以上のような婦人の活発な要求があげられました。
これらの声を基礎にし、生活実態調査の中にもありました。比較的余裕があり、しかも部落のリーダーとして活躍している婦人に、特に呼びかけ講座生として学習することにしました。
二 婦人大学講座の概況
一、目的
イ)教養、知識を深め意見を交換し、自己研修を図る。
ロ)クラブ活動をとおし、相互の親睦を図り、手づくりの喜びと充実した生きがいを考える。
一、名称
山都町婦人大学講座
一、開設機関
山都町公民館
一、協力機関団体
山都町各婦人会 山都町各婦人学級
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生涯教育の話し合い
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