教育福島0072号(1982年(S57)07月)-043page

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ぼくの学校わたしの学校

 

福島県立原町高等学校

 

(校長樫村五郎・生徒数1,270名)

 

三年

 

三年

 

野田明美

 

常磐線原の町駅から西へ二キロ。市郊外のたいへんのどかな田園地帯の中に私たちの学校がある。今年で創立四十三年。七年前に木造の旧校舎から現在の鉄筋の校舎に新築移転した。

生徒数千二百七十名。テニスコート四面、バレーコート八面、陸上、野球ソフトボール、サッカーのグラウンドが各一面ずつある。県内でも例のない広い校庭を誇り、体育館、格技場、弓道場、プール、そして中庭には和室と、たいへん恵まれた設備の中で活動している。

また、図書館には、数々の全集や図鑑・事典などのあらゆる本があり、調べものにはまず事欠くことがない。

本校の特色として「併学」がある。つまり、男女共学の学校でありながらも、クラス編成は男女別になっているのである。四月にいらした先生方も、「変わっているね」と驚いておられたが、この伝統には男女双方からそれぞれに賛否の声があがっている。

もう一つの特色は、校風がたいへん自由であるということがあげられる。入学当初、生徒手帳にびっしり印刷された「心得」と、各クラスの黒板の上に額入りで掲げられている。「規律“協同・責任」の教育方針にうんざりしたものの、実際にはこれといった制約を受けることもなく、伸び伸びと明るい学校生活を送っている。なかには、「窮屈だ」という声もないではないが例えば、コートやマフラーに関するものは、“色・柄とも派手なものを禁ずる”という具合に、先生方が生徒の意志を尊重してくれるのはたいへん嬉しく思う。

部活動は、とりたてて盛んといらわけではないが、運動部ではテニス部が東北・全国大会で活躍し、文化部では放送、演劇、美術、吹奏楽、合唱の各部が、対外的な分野でも活躍している。

しかし、放課後は「帰宅部?」の生徒が多いようで、先生方が時々「その割に進学勢が奮わんなあ」とこぼしておられるのを耳にする。

何といっても、恵まれた環境の中で伸び伸び活動できることは、私たち生徒にとって何より幸せなことに違いない。だから、この校風を、いつまでもいつまでも育て、守っていきたいと思ってやまない。

 

▼下校風景

図書館◆

 

図書館◆

 

 

 

 

 


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